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如月ちゃんのSSを投下します 色々な二次創作の影響なども含めた独自設定が多数ありますがご了承ください 「あぁ~ん、如月が一番なの?まぁ当然といえば当然ね。いいのいいの、あまり褒めないで」 テストの順位が学年トップということに喜ぶ少女如月。 彼女はこの地区でも評判の天才美少女である。 「みてみて~、この輝く名前。あはっ、もっと近くで見てよ」 如月が学年トップの証である金文字で書かれた自分の名前を指差しながら言う。 だが俺はそれを複雑な感情で見つめるしかなかった。 彼女はなんて頭が良いんだろう。そんな気持ちが心を暗くする。 あまりにも輝いている彼女を見ると馬鹿な自分自身に情けない思いがしてくる。 別に俺は自分の頭が悪いということに劣等感を抱いているわけではない。 勉強以外にも多くの事をやりながら勉強でも優れた成績を残せる彼女の能力が羨ましかった。 休み時間はほとんどの場合心理学についての本を読んでいて、昼休みなどの長い休み時間だと球技をしたりするなど 落ち着いた物腰ながら時に意外と活発な才女であった。 色んな人達のお役に立ちたいらしく、休日はおろか平日もボランティア活動していることがあった。 勉強が出来るというだけで頭が良いという事にはならないだろうが、 色んな所で色んな活動して賞とかも貰いながら学業でも学年トップの成績を叩き出す…… 沢山の事を高いレベルで成し遂げられるのは間違いなく頭が良いと言わざるをえないだろう。 そんな輝く彼女を見ていると何だか胸の中がもやもやとしてきた。 別に彼女の事を嫌いだとか気に入らないとか、そういうわけではない。 どうでもいい存在なら軽く流せるものである。 むしろ好きでなければどんなに楽かと思うくらい昔から大好きだった。 大好きだったがゆえに彼女に引き付けられ、そしてその輝きを見せ付けられ、力なき自分の情けなさを付き刺される。 レベルが違いすぎて彼女に釣り合わず、いつか俺から離れてしまうのではないかと思ってしまい、 ある日図書館で一種に勉強していた時、彼女は問題を解けたのに俺は問題を解くことができず、 普通なら泣くなんてことは無いはずなのに 思い詰めていて精神的に追い詰められていたためか、思わず泣き出してしまった。 「ど…どうしたの………かしら……?」 俺が突如泣き出してしまった事には如月もさすがに驚きを隠せなかったようであった。 「お兄さん……答えが空欄…」 横から無表情な女の子が見るからに答えが埋まっていない俺のノートを覗き込んで言った。 覗き込んだ少女の名前は弥生。如月の一つ下の妹であり、姉に優るとも劣らぬ天才美少女だ。 美少女だけど無表情…それも怒っているように見える上に 自分から周りに溶け込もうとすることが少なかったため周りからはいつも気を遣われていた。 如月はそんな引っ込み思案にも見える妹を引っ張っていってくれる優しいお姉さんだった。 ちなみに俺もたまに弥生を引っ張っていくことがあった。 如月と自然に会うためという意図もあったし、俺自身かわいい女の子をほったらかしにしたくない的な思いもあった。 「問題が解けなくて悔しいのね……」 「…………」 俺は何も言えなかった。否定も出来なかった。 「だったら私が勉強を教えてあげるわね。わからないことがあったら遠慮なく聞いてもいいわ」 「本当に……?」 「本当よ」 「……ありがとう……」 こんな情けない俺に優しくしてくれる如月に俺の涙は益々止まらなかった。 でも、それ以来俺の心から暗さが消えていった。 きっと如月が俺の事を悪く思っていないって感じ取れたからかもしれない。 そして夏休みに入った。部活が休みだったある日、朝から図書館で如月と一緒に数学の宿題をしていた。 一緒に宿題と言っても如月は簡単に問題を解き、余った時間で心理学の本を読んで……なくて眠っていた。 如月にしては珍しい。しかし如月の寝顔って穏やかだなあ。いつも笑みを絶やしていなかったからこれは新鮮だ。 俺はいつまでも見ていたかったが宿題をやらねばならないからと涙を飲んで勉強に集中した。 俺は中々問題が解けなかったが、如月に情けない姿は見せられないと 諦めずにわからない問題は後回しにし、教科書を見ながら問題を解いていった。 「……あー、もうこれ以上わからん!」 「ん………あら、終わったのかしら?」 如月が目を覚まし、何事もなかったかのように俺のノートを見る。 「……………………結構出来てるわね」 「そうか?答え合わせしなきゃ合ってるかどうかは…」 そう言って俺は一緒に答え合わせをした。驚いた事に如月の言った通り、解いてある問題に関してはほぼ正解していた。 間違っていた問題も如月が解説してくれた。もっとも、如月の言っている事は天才にありがちそうな概念的なものであり、 理論的ではなかったからか俺には全ては理解できなかった。 「はぁ…やっぱりわからない所はどれだけ聞いてもわからん」 「ごめんなさい、お役に立てなくて……」 「いや…気にしないでくれ…俺の頭があまり良くないだけだから…」 「そんなこと無いと思うわ。このドリルの問題、あなたは結構正解していたじゃないの! あなたはやろうとしないから出来ないだけでやればデキル子なんですっ!!」 如月はこう見えても結構負けず嫌いな所がある。双子座は負けず嫌い精神とは程遠いはずなのに。 あ、ちなみに如月の名前の由来は戦前の軍艦如月からであり、軍艦如月の進水日、 つまり海に初めて出た日の6月5日に生まれたから如月と名付けたらしい。 一方俺もどっちかと言うと負けず嫌いではある。ただ誰に対してもというわけではなく、 特定の誰かに対してという面が相当強い。 俺の場合、表も裏も蠍座の男だからか蠍座特有の一点集中力が非常にマズい方向に働き、 よりによって大好きな女の子に対する負けず嫌いな心が生まれていた。 俺が好きな子を相手にした時ほど負けず嫌いになる理由は多分その子より劣っていたら その子から好かれないんじゃないかという思い込んでしまう一種の強迫観念なんじゃないかと最近思えてきた。 はっきり言って面倒臭い人間だ。他の人に対しては負けてもそこまで気にしない…… いや、気にしないというよりもどうでもよくなってしまうといった方が正しいのかもしれない。 好きな子に対しては前述のような理由や、注目してしまうことから優劣を深く考えてしまうのだろう。 もうちょっと気にしないようにすればいいのに…… 「そもそもそのやろうとする気とか、そういったものがあまり出にくい時点でやっぱり頭が良いなんて言えないんじゃ…」 頭ではわかっていても心では理解しきれていない所とか治した方がいいのに つい打ち負かしたくなり俺は続けようとするが… ぎゅるるるるっ…… 「…………」 「…………」 口論の最中急にお腹がなった。ふと気になって時計を見たらなんと既にお昼の時間は過ぎていた。 「……こんな時間まで集中できたなんてやっぱりあなたは頭は悪くないと思うわ。 それじゃ今日はこのくらいにして、お昼に行きましょ!」 空腹だったからか、俺は如月の言葉に言い返す気も起こらず、如月に誘われるまま昼食を食べに行った。 「しかし如月はどうしてそこまで数学が得意なんだ?羨ましいよ」 オーダーして料理が来るまでの間、俺は如月に率直に疑問を聞いた。 「それはね……砲弾を撃った時の速さと相手の速さを計算したり、 魚雷を撃った時の水の抵抗がどれ程なのかを計算して確実に相手に攻撃を当てるためよ」 「…………将来自衛隊か軍隊か何かに…」 「な~んちゃって」 「ったく、冗談はやめろよ。心理学について勉強してるってのも俺を上手くおちょくるためとか言うんじゃないだろうなあ」 「それは違うわ。だって心理学とか関係なくあなたはおちょくりやすいですし…」 「何だと!」 「…私が心理学を勉強しているのはね、相手が何を求めているか、何をすれば役に立つかってのがわかりたいからよ」 ふざけた話の後に真面目な話をするというのも心理学の応用なのだろうか? 俺は何を言おうか考えている内に頼んでいたメニューがテーブルに並べられた。 料理が出た以上手を付けないのはまずいだろう。俺達は料理を食べはじめた。 「ああ、やっぱこの季節の冷し中華はおいしいなあ」 「…………」 物凄い勢いで美味しそうに冷し中華を食べる俺の姿を見た如月は自分が食べる事も忘れて半ば呆然と俺を見ていた。 「いやあ、食った食った……」 「……とても嬉しそうだったわ……そんなに美味しかったのかしら?」 「ああ、夏はやっぱり冷し中華だよな」 自信満々に言い切った俺の姿に如月は気圧されながらも何だかとても嬉しそうだった。 「そう…よかった、お食事に誘って。さっきまでとっても暗い感じだったのにご飯を食べたら急に元気になっちゃって…… あなたの笑顔を見てるとこっちまで元気になっちゃうわ」 「そうか……如月、さっきは言い過ぎてごめんな」 俺はさっきの口論の事について謝った。 「別に気にしていないわ。あなただって色々と不安とかあったりしてあんなこと言ったんでしょうし…… それにお腹が空いていたのですから苛々とするのも不思議じゃないわ」 「だけど平常な時じゃなくて非常時に取る態度や行動こそがその人の本質に近いんじゃないかと思うと…」 「もう!あなたはいつも自分を責めすぎよ!そんな姿ばかりだとこっちまで落ち込んじゃうじゃない!」 「すまない……」 「…それにね、あなたは自分を過小評価し過ぎなのよ。失敗した時の事ばかり考えているし…… それも大事だけど、まずは何事もやり出す事から始めないと。 大丈夫よ、あなたはちゃ~んと集中力はあるんだから、 もっと集中できるようになるときっと結果は出るわ」 力説する如月に俺はもう余計な事は考えないようにしようと思った。 「ところで今度の土曜日はお暇かしら?」 「んー…特に予定はないな」 「じゃあ船に乗ってちょっと離島にでも行かない?」 「離島か…でも俺達だけで行くのも親達に心配を…」 「大丈夫よ、日帰りだから。朝は少し早いけどね」 「そうか……じゃ、行くよ」 「ふふっ、ありがと…」 「ん……弥生ちゃん?」 ふと振り返ると弥生ちゃんが立っていた。 「あ…気にしないで…」 「弥生、あなたも今度の土曜、離島にでも遊びに行かない?」 「いえ…お二人の邪魔を…」 「みんなで一緒に行った方が楽しいと思うよ」 「……わかりました。一緒に行きます…」 弥生ちゃんは少し申し訳なさそうに答えた。 そういえばこの子は昔から相手に気を遣うタイプなんだよな。 自分は気を遣われることを気にしているのに。 しかし弥生ちゃんが気を遣ったということは俺が如月を好きだと気付いているか、 あるいは如月が俺に対して何か思うところがあると思っているのか。 「決まりね。それじゃ、早速水着を買いに行きましょ!あなたも一緒に来て」 「ああ」 如月に誘われて二つ返事で了承した俺。荷物持ちか何かだろうと思いあまり考えなかった。 「見て見て~、この輝く肌。あはっ、もっと近くで見てよ。どうかしら?」 ピンクのビキニを試着した如月はそう言って胸を強調するようなポーズで感想を求めた。 「……うん…綺麗だと思う……」 何だか恥ずかしくてあまりまともに見られない俺だった。 「褒めてくれてありがとう。好きよ…」 「ッ!?」 「な~んちゃって」 「くっ、からかわないでくれ」 「でもよかった、喜んでもらえて。Bカップの水着でかわいい水着ってあまりなかったから」 俺を恥ずかしがらせたいのか、そういったことは結構包み隠さず言っちゃう如月だった。 「あれ?弥生ちゃんは?」 如月と一緒に着替えた弥生ちゃんはどうしたんだろう。 「あ、ほらほら、弥生も隠れてないで見せてよ」 如月はカーテンに隠れていた弥生ちゃんを誘い出した。 弥生ちゃんの水着は水色を基調としたセパレートの水着だった。 チャームポイントの細いお腹も強調されていてなんとも可愛らしい。 「可愛らしいね」 俺は素直な感想を言った。弥生ちゃんもとっても可愛い。 もし如月がいなかったら俺は弥生ちゃんを一番に好きになっていたかもしれない。 もっとも、如月がいなければ弥生とここまで親しい関係になれたかどうかはわからないが。 「ありが…とう……嬉しい…です……」 恥ずかしがりながらも感謝の気持ちを述べる弥生ちゃん。顔もいつもより少し赤みがかっているような気がした。 「それじゃこれで決まりね」 そう言って如月達は着替え直し始めた。 土曜日、朝早く俺達は船に乗って離島に向かった。 「風が気持ちいいわね…」 「そうだなー。弥生ちゃんもそう思…弥生ちゃん!?」 「…ん……あ……ごめんなさい……」 弥生ちゃんは立ったまま眠っていた。なんとも危なっかしい。 「仕方ないわ、こんなに朝早かったんですもの…ふぁ~…」 あくびをする如月。そういえば目がとろんとしていたなあ。 「あ……ごめんなさい……」 「いや、気にはしてないよ。そういえばこの前図書館で勉強していた時も眠っていたよな。 如月にしては珍しかったよ。如月はそういう所がしっかりしているからすごいことができるって思っていたからさ」 「突発的なことがあれば予定も狂っちゃうわ」 「そこら辺も含めて余裕あると思っていたけどな。まあいいや。それじゃコーヒーでも飲まないか」 「コーヒーは…ちょっと苦手……」 「それにコーヒーなんて飲んだらお花を摘みに行きたくなっちゃうわ」 俺はわかったようなわからんような、そんな顔をしながら話題を変えた。 「しかし平和だなあ。とても恐怖の大王が世界を滅ぼすとは思えないよ」 「恐怖の大王って…そんなの信じてるんだ」 「ノートルダムとかいう預言者が言っていただろ。1999年の7月に恐怖の大王が世界を滅ぼすとかさ」 「ノートルダム?」 「ああ、ラテン語でノストラダムスと言うんだ。二万年前のアトランティスの人間じゃないと思う」 「よくわからないわ……」 そりゃあ漫画の知識だからだ。それも如月が買うような漫画ではない。 如月が俺の家に来て勝手に読むとかで知ったりする可能性もあるけど。 ……ん?海の上に誰か立っている?いやそんなはずはない。きっと蜃気楼だ。そうに違いな… 「え…あれは……」 “それ”をみた如月は驚いた顔だった。そしてその一瞬の後 「危ないっ!」 珍しく声を張り上げた弥生ちゃんが俺達の前に立ち、直後爆発のようなものに吹き飛ばされる。 俺は吹き飛ばされた弥生ちゃんに駆け寄った。弥生ちゃんは痛そうに呻いていた。 よく見たら弥生ちゃんは弥生の通っている学校の制服を着ていた。 だがそれはボロボロな上に金属片みたいなものも散らばっている。 「みんな、逃げて!!」 如月が声をあげて叫ぶ。 「待てよ、一体何が…?」 俺は疑問を聞こうとして、ふと如月が見つめていた方向に目をやった。 そこには異様なまでに白い肌をした女の子… 頭に得体の知れない化け物みたいな帽子を被った女の子が立っていた。彼女も服がボロボロだ。 「まさかもうこんなに…狙いは私達?」 「一体何なんだよ、あれはっ!」 「みんな逃げて!!ここは私が何とかするわ!!」 いつも穏やかな物腰だった如月にはありえないような口調。それに圧倒され、 俺は弥生ちゃんを抱え、回りのみんなと一緒にその場から逃げ出した。 船内に入る直前、如月が心配で如月の方に目をやった。 如月の服はボロボロではあったが、俺達の学校の女子の制服に着替えられていた。 それに船の一部分のような形のものを背負っていた。 「うぅ……如月……」 「無理するな!」 「でも、如月一人じゃ…」 「本当に何なんだよあれは!」 「あれは…深海棲艦……」 「しんかいせいかん?」 「如月も大破してるから…助けに…行かないと…」 「じゃあ俺が助けに…」 「ダメ!……普通の人間じゃ、深海棲艦には何も……」 「新幹線だか何だか知らないけど、このまま黙っていられるか!」 俺はお約束みたいな言い間違いをしながら弥生ちゃんの制止も無視して如月のもとへ向かった。 先程のギャグ的な言い間違いなど言えるような状況と言えないほどそこは恐ろしい現場であった。 甲板は荒れ果て、如月は服がさっきより破ている状態で倒れていた。 これは映画の撮影かなんかじゃないかと思ったが先程避難勧告が出ていたことを考えたらそれはない。 ならば夢を見ているのか?それも違う。俺は昨日早く眠りについた上に今日はコーヒーを二杯も飲んでいた。 だからこれは今現実に起きている出来事なのだ。 倒れている如月に手に持った杖でトドメを刺さんと言わんばかりに化け物みたいな女は近付いていった。 このままでは如月が!そう思った俺は先程拾っていたデッキブラシを構えながら気付かれぬよう近付いた。 相手は如月に気を取られているのかこちらに気付いてないようだった。デッキブラシに力を込めながら背後から近付く俺。 化け物女が如月にトドメを刺そうと杖を掲げたその瞬間、俺は全力でスイングした。 化け物女は驚いた声をあげながらよろめいた。腕の力だけではなく、腰や全身を使ってスイングしたのだ。 どんな奴でも背後から気付かれぬ内に攻撃されて平静ではいられないものなんだな。 俺はとにかく叩き続けた。好きな女の子を酷い目にあわされて黙っているわけにはいかなかった。 だが攻撃もむなしく俺は化け物に逆に杖で殴り飛ばされた。 「うおぁっ!」 殴り飛ばされる直前辛うじて避けたものの完全には避け切れず攻撃が俺を掠めた。 だがそれでも相当なものだった。少し触れただけなのに衝撃波か何かによって弾き飛ばされた。 「ぐわあぁぁっ!!」 俺は何とか頭は打たなかったものの左手を床に打ち付けてしまった。激しい痛みが走った。 俺は恐怖した。人間ではこの化け物に勝てないと。 「くっそーっ!」 だが俺は自らを奮い立たすかのように声をあげて必死に抵抗した。落ちていた金属片を片っ端から投げつけた。 しかし野球やってるとはいえ狙いをつけて投げたわけじゃないから上手く当たらない。 もっとも、仮に当たったとしても大したダメージは与えられないだろうが…… 「くっそっ!!」 「………」 化け物は自らの無力さに叫ぶ俺にトドメを刺そうと杖を振り上げた。その瞬間だった。 ドゴォォォォン!! 化け物の背後で爆発が起きた…いや、化け物の背中が爆発した。 倒れる化け物。その背後には如月と同じ格好… だがボロボロの如月と違って綺麗な身なりのショートカットの少女が 小さな大砲のようなものを構えながら如月を庇うかのように立っていた。 「間に合った………」 「き……君は……?」 「あなたでは如月を守れない……幸せにできない…………」 「な、何を……」 「やはり私じゃなければ…この子を…」 ショートカットの少女はこちらの質問に答えようとせず、 僅かに蔑むかのような目で俺を見ながら意味のわからぬ独り言を呟いていた。 「そうだ、如月は!?」 「…………」 「大丈夫…少し傷があるけど… 艤装が大破して激しく見えるけど命に別状はないわ… 今は気を失っているだけ……」 「……それならいいけど………あいつらは一体何なんだよ!!それに君も!!!」 俺はあまりにも気になる疑問を率直にぶつけるしかないのだった。 「心配かけてごめんね。もう大丈夫よ。弥生も元気になったし」 あれから一週間。俺達の…いや、世界の状況は一変した。 深海棲艦という未知なる化け物が世界各地の海で暴れ回り、海路だけでなく空路すら断絶させられていた。 深海棲艦は既存の兵器等がまったく歯が立たない存在で、 その正体は第二次世界大戦の亡者達(人だけではなく艦等のモノも含む)が世界中の悪意と融合した存在と思われている。 そしてその深海棲艦に対抗できるのは、同じく第二次世界大戦の亡者の力を借りた艦娘という存在だけだった。 「はっきり言って今でも信じがたいけど……でもあれを見てしまった以上信じなきゃいけないだろうな。 それに世界中でも暴れているってのがメディアの報道でもわかるし。 けど実はあの時よりずっと前から深海棲艦ってのがいたんだな」 「ごめんなさい、隠していて……でもあの時は今ほど深海棲艦は出没してなかったの。 一般的には精々ネッシーを見たとかそういった程度の認識だったのよ」 「まったく……預言者ももうちょっと気を利かせて対策でも見つけてくれたらよかったのに……」 ノストラダムスの預言が見事的中した形で深海棲艦が現れたわけだ。 だがその預言があったために深海棲艦という存在が終末思想が蔓延っていた世界にすんなりと認められ、 それに対抗する艦娘という存在もあまり抵抗なく一緒に認められた…のだと思う。 ちなみにアンゴルモアとかいうのがいるかどうかは知りません。 「深海棲艦が確認されて、その後艦娘という唯一の対抗策が生まれたわ。 艦娘はその名の通り女性しかなれないもの。でも女性なら多かれ少なかれ誰でもなれる可能性はあるの。 私と弥生は10歳になった時に艦娘の素質があると教えられて艦娘になったのよ。 それからは人知れず訓練を重ね、秘密裏に深海棲艦と戦い続けていたのよ」 「そうか……………………」 俺は二の句が接げなかった。 彼女達の、ボランティアとかそんな話を超えた言わば使命の過酷さ、 そんな中でさえ学生としての本分を最高の形で成し遂げる力。 俺は恵まれた中でただ目的もなく毎日を過ごしている自分自身に怒りにも近い感情が湧き、 その感情を発散させるかのように飲みかけのはちみつレモンを一気に飲み干した。 「しっかし如月って本当に何でも出来るよなあ。そんなとんでもない敵と戦いながら、 勉強とか、その他色々なことだってちゃんと出来てるんだからさ」 如月は学年で一番頭が良いと言えるくらい頭脳明晰であり、多くの章を貰っていて、嫉妬したくなるくらい輝いている。 そんな彼女の名前を知らない者はいないと言いたくなるくらい有名だが、 彼女が名前を残そうとしているのは、彼女が悲劇の駆逐艦如月の魂を継ぐ者だからではないかと思えてきた。 駆逐艦如月は、かつて起こったあの忌ま忌ましい戦争で何の活躍も出来ぬまま沈んでいった。 知られていないというだけなら他にもたくさんの艦があるのだが、 他の艦は多少なりとも戦いでの活躍があるものの、駆逐艦如月にはそういった話は本当に何もない。 だからこそ、何の活躍も出来ず忘れ去られていった駆逐艦如月の無念が一人の少女に宿り、 今の時代にこの世界で名を残そうとしている…… 如月が有名になろうとしているかのごとく頑張っていたのはそんな理由があるのかもしれない ……俺はそう思っている。もちろん俺の勝手な想像だから実際のところはどうなのかわからないのだが…… 「まあ結構大変だったけどね」 ……あれ?いつもと態度が違うぞ。いつもなら当然だと言わんばかりに この年齢の女の子としてはある方な胸を張っているのに。 「私だって出来ないこととか、他の人に負けることだってあるわ」 負けず嫌いなのに弱音を吐くなんて… 「あなたは自分に自信が持てないみたいだけど、もっと自信を持って。だってあなたは強いんだもの」 「強い…って俺には戦う力なんてないよ。あの時だって全然役に立たなかったし…」 「違うわ。そうじゃないの……深海棲艦は強い。私だって戦っていてあまり無事ではない時もあるわ。 そんなのには普通の人間なんかじゃ手も足も出ないわ。でもあなたは勇敢に立ち向かった。 それは私を守りたかったからじゃないの?」 「…………」 「あはっ、あなたったらすぐに顔に出るんだから」 如月には敵いそうにないな。 「でも守りきれなかった……あの子にダメ出しされてしまうくらい……」 「あの子……睦月のことかしら?」 「ショートカットの女の子だったかな」 「そうよ睦月よ。その子がどうかしたの?」 「あの子、俺を見て守れないとかなんとか……」 「あの子はね、小さい頃に両親と妹を深海棲艦に殺されたの」 「なんだって!?」 「その頃は深海棲艦の存在は公じゃなかったけど、あの子を助けて引き取ったのが深海棲艦を研究し対抗していた人達なの。 彼らから話を聞いた睦月は深海棲艦への復讐の為に艦娘になったって聞いたわ。私が艦娘になった年齢よりも幼い年齢でね…… だからかしら。私の事を妹のように扱っていたわ。私が『如月』であの子が『睦月』である事と関係あるのかもね…」 睦月…って子はとにかく如月が大切な存在なんだな。 もしかしたら俺が想う以上に如月を大事に想っているのかもしれない…… 「あなたと同じくらい私の事を思っているのかもしれないわね」 俺の考えを見透かされたかのような……!?如月は俺の気持ちを知っているのか!? 「睦月は戦いの中でいつも私を守ってくれた。そしてあの時のあなたから睦月と同じくらい私への想いを感じたわ。 実はね、今までもあなたの気持ちには薄々気付いていたの。別に嫌じゃなかったし、結構楽しかったわ。 でもあの日あの時、命をかけて私を守ろうとした。 あの時からなんだか私の心がちょっとおかしくなっちゃったみたい。 もしかしたら恋しちゃったのかもしれないわね…… ……後悔はしたくないわ。だから聞いて。私と……………………セックス…………して…………」 ……………………は? 思わずそう言いたくなるくらい俺は耳を疑った。 「ソレって…つまり赤ちゃんを作るってことだろう?俺達がそんな…」 「それもそうだけど、でもそれ以外に愛を確かめ合うって意味もあるわね」 俺も男の子だ。そういったことに興味がないわけではない。というか凄く興味深々である。 そういうことは気持ちいい事って聞いたから一度はやってみたいと思ったことはある。だけど………… 「心配しなくても今日は大丈夫な日だから」 「大丈夫とかそうでないとか……そういう問題なのか?」 いざそんな場面になるとその気になれなかった。 嫌という意味ではなく、何故という意味もあったし、 もしもの時の事や未知の行為への不安などもあった。 「…………私達ね、あなたとお別れしなくちゃならないのよ……」 「…………え?」 如月が目を潤ませながら言った。 「深海棲艦が現れ、その存在が公になって艦娘達は横須賀の鎮守府へ行かなくちゃいけなくなったの。 だからあなたとはもう二度と会えなくなるかもしれない……」 「そんなこと…」 「私達艦娘は深海棲艦と戦う。戦うということは場合によっては死んじゃうかもしれないのよ。 だから今しかないの。あなたとの思い出を作ること、 そして、あなたの心の中に私を刻み付けることができるのは……」 如月は多分…いや間違いなく覚悟を決めていた…のかもしれない。 俺は涙を流していた如月を信じ、その想いを受け止め、そして………… 「ん………………」 如月の唇に自分の唇を重ねた。 それはとても暖かく、柔らかく、幸せなものだった。 初めてのキスはレモン味という話を聞いたことあるけど、 さっきまで飲んでいたはちみつレモンのせいか、本当にそんな味がした。 「そう…そこよ……」 俺は如月に導かれるままに彼女の股に…初めて見た女性のあそこにちんちんの先端を当てた。 皮をかぶせていたまま当てていたが、こうやってするものと言われて如月によって剥かれた。 「本当にいいのか……」 「い、いつでも…大丈夫…ですわ……」 俺にも余裕はなかったのだが如月も余裕がなさそうなのは言葉から感じ取れた。 「じゃあ…行くぞ…!」 俺はあえて興味本位の感情を強く出して迷いを捨て、如月から求めているんだと自分に心の中で言い聞かせ、 ちんちんに力を入れて進めようとした。 だが如月のそこは阻むかのように俺を受け入れようとしなかった。 如月は少し痛がっていたが、俺は余裕なんてなかったため力任せに何回も突いた。 如月の我慢混じりの小さな悲鳴が聞こえたが、気にせずに何回も繰り返した。 そのうちぬるぬるした感触とおしっこをしたくなるような感覚に似たものを感じるようになったがまだ入らなかった。 俺は一旦腰を止めた。如月が少しきょとんとした感じの顔になった気がしたが、 その間に俺は力を溜め、そして一気に突っ込んだ。 ブツッ!!!! 何かが破れるような感じと音がして、俺のちんちんは如月の中に入っていった。 「あっ!!ぅ……ぐっ……!!」 如月は大声をあげるもすぐさま我慢した。 我慢した時に力が入ったからなのかはわからないが 如月の中に入っていった俺のちんちんが強い力で締め付けられた。 その瞬間何かが解放されるような感覚がした。 びゅるっ…… 音にするならそんな風な、そういう感覚が次に来た。 おしっことは違う、なんだか気持ちいい感覚が続いた。これが射精というものだろうか。 知識としてはあった俺だったが、実際にそうなったことは記憶の限りでは今までなかったのだ。 俺が気持ち良さを味わいながらも考えている内にそれは終わった。 「はあ…はあ…」 「っ…………」 「………如月、大丈夫か!?」 全てが終わって冷静になった俺は目の前で複雑な表情をしていた如月の心配をした。 「大丈夫……ですわ………」 どう考えても大丈夫という気がしなかった。 「なにもかも…初めてですもの……初めては…痛いもの…だから………」 痛いもの…………俺はちんちんを入れた場所を見た。そこからは赤い血が流れていたからだ。 「如月っ!ごめん!」 俺は謝った。如月を傷つけてしまったと思ったからだ。 「気持ち……良かった……?」 如月は気にしていないかのように俺に質問を投げかけてきた。 正直言って今の如月を見ていると自分だけが気持ち良かったとは言い難かったが、 気持ち良くなかったと嘘をついてしまえば痛みに耐えてくれた如月を傷つけてしまう。 俺は正直に気持ち良かったと答えた。 「良かった…………」 如月は涙を流しながらも笑みを浮かべた。それは嬉し泣きをしているようにも見えた。 「それじゃすぐ抜く…」 「抜かないで!」 「っ……いや、でも如月が…」 「私は大丈夫よ…それにあなただってまだやり足りないみたいだし……おちんちん、まだ硬いわよ」 「……わかったよ……」 俺は如月に言われた通りちんちんを抜かなかった。 「……動かないの?」 「動く?」 俺は如月をぎゅっと抱きしめたまま動かなかった。 「そう…抜ききらない程度に抜いて、もう一度入れて、また抜ききらない程度に抜いて……それの繰り返しよ」 「そうだったのか……」 入れるだけのものだと思い、動くものとは知らなかった。 俺は如月を傷つけないようにちんちんをゆっくりと引いた。 擦れた感覚がとても気持ち良く、思わず突き入れてしまった。 「っ……!」 「あっ、ごっ、ごめん!!」 「…いいのよ……続けて………」 「ああ……」 如月に言われるがまま腰を動かした。如月を気遣うかのように最初はゆっくりと快感を我慢しながらだったが、 如月の声が我慢しきれなかった悲鳴のようなものではなくなってきて徐々に動きを激しくした。 そして俺は再びあの感覚に襲われた。 びゅるるっ!! 精液を再び如月の中に出していた。 今度は奥深くに出すように腰を強く押し付け、如月を強く抱きしめていた。 如月も俺の体を力いっぱいぎゅっとしていた。 「あなたの気持ち良かったっていう証がこんなにたくさん…ありがとう…… 私も好きよ…………大好き………………」 お互いに何回も何回も求め合った。 最後の方は俺は気づかいなどなしに自分の快楽の為だけに腰を振っていた。 だが如月は俺を受け入れてくれていた。その顔には笑みが浮かんでいた。 そして俺への好意の言葉はいつものような冗談めいたものではなく、 声にならないような、切ない涙声が俺の心を震わせた。 「ギリギリまで一緒にいたい……」 それは俺も同じだった。本当は如月を戦いに行かせたくない。 危険な目に会ってほしくない。変わらぬ日常をずっと一緒に過ごしていたい。 だけど、彼女が戦わなければ他のみんなの変わらぬ日常が壊されてしまう。 子供のような理屈なんかで彼女を止めることなんてできやしない。 だから、今この瞬間を大事にしたかった。 全てが終わった後も如月と繋がり合っているこの瞬間を…… 「今日のこと……一生忘れないわ…… だから……あなたに、今は一つだけお願いがあるの…………」 『今は』……最後に、ではないのはまた会える日を信じていたからだろう。 そして、その言葉は俺にとって一生忘れられない言葉だった………… ―如月のこと…忘れないでね…― 《終》 +後書き 897 :名無しの紳士提督:2015/01/29(木) 20 16 34 ID UtuOToxs 以上です 精神的に微妙なときに書きかけていたものを形にしました 相手を提督以外で書くのは初めてですが 子供的な考えとかの表現が上手くできたかわかりません それでは これが気に入ったら……\(`・ω・´)ゞビシッ!! と/
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加古「ふぁ~眠い」 加古「え?」 古鷹「加古。どうしたの?」 加古「ちょ・・・痛い痛い」 古鷹「加古!かこぉぉぉぉ」 加古(昔から調子こいては、古鷹に怒られていたっけなぁ・・・・) ------鎮守府にて------ 古鷹「・・・・。作戦完了です・・・・」 提督「・・・・・・。」 古鷹「この作戦で、加古は、加古は」 提督「作戦完了後の帰投中背後から突然深海棲艦にか」 古鷹「はい。申し訳ありませんでした。私が、旗艦の私が気を抜いたばっかりに」 提督「もういい」 古鷹「私が、私が加古を、私が加古を・・・・」 提督「違う、古鷹のせいじゃない。」 古鷹「でも、戦闘海域での指揮は私が」 提督「だから、元はと言えば連戦で疲れてる君たちに無理やり出撃命令を出した俺が」 提督「緊急補修の妖精さんを付けていなかった俺が悪い。古鷹は悪くない。」 古鷹「で・・・・でも」 提督「無理しないで、泣きたいときは泣けばいい。ここには俺と古鷹しかいない」 古鷹「うん・・・。いや、嫌だよ。寂しいよ。なんで、なんで・・・・。」 ----その日の夜------ 古鷹「提督・・・。失礼します」 提督「どうした?やっぱり眠れない?」 古鷹「はい。なんか急に一人ぼっちになって、その何ていうか」 古鷹「あ、あの提督。今日は一緒に寝てもらえませんか?」 提督「ああ、俺でよければ」 古鷹「じゃぁ、お言葉に甘えて・・・・」 その後俺と古鷹はあまり大きいとは言い難いベットの上で一緒に寝た 時折震える古鷹を抱きしめてあげる。今の俺にはそれしかできないのであろう そして、日付がかわり1時間ほど経ったぐらいだろうか 古鷹「あの、提督。」 提督「ん?どうした?」 古鷹「こんなに甘えてしまってすみません。」 提督「仕方ないよ。誰だって、寂しいときは・・・」 古鷹「こめんなさい。」 提督「古鷹?今何を」 古鷹「こんな形ですけど、ファーストキス。提督にあげちゃいました」 提督「古鷹。もっと自分をだな」 古鷹「不謹慎かもしれないですけど、こうやって提督に包まれて、幸せ。」 古鷹「提督に包まれてると私、やっぱり提督が大好きだって。それで・・・・」 提督「俺だって、古鷹の事は好きだよ。本当は前線になんか出したくない」 古鷹「提督。私の、この寂しい気持ち、提督で上書きできるかな?」 提督「俺には、寂しさを紛らわせる事ができるかわからないけど、けど古鷹が望むなら」 古鷹「・・・・。提督、お願い・・・・。抱いてください」 古鷹の突然の“お願い”に戸惑いながら、古鷹の服を脱がしていく 薄ら明かりの中で露わになった彼女の肌は想像以上に美しく、今にも理性が吹き飛びそうだった 俺は、古鷹の敏感なところを探すように、まず乳首を優しく抓る 古鷹「あっ、提督・・。はっ」 少しずつ息遣いが荒くなる古鷹をみつつ、片手を下半身に伸ばす まだ誰も触れたことのないであろう彼女の性器に少しずつ指を入れる 甘い声を上げ、そこからは大量の蜜があふれてくる。 古鷹「提督・・・。切ないよ」 もう、限界だった。 俺は古鷹の上になると、自分自身を古鷹に入れて行った。 古鷹「ッ・・・・・・」 古鷹が苦しそうな表情を見せる、我に返り古鷹と結合している部分をみると そこには古鷹が今まで純潔であった証があった 提督「古鷹・・。ごめん、大丈夫か?」 古鷹の痛みに耐える姿をみて、自分自身を一旦引き抜こうと少しずつ腰を上げて行った 古鷹「提督、慌てないで・・・・。大丈夫、だから」 古鷹「痛くても、今が幸せだから」 弱弱しい笑顔を見せる彼女に優しくキスをした 傍から見れば異常な関係かもしれない つい数時間前に妹を失ったばかりだというのに、 これじゃ、まるで傷をなめあうみたいじゃないか とどこかで冷静な自分がささやく しかし、そんなことはどうでも良かった。 自分との行為で古鷹の傷が少しでも癒えるのであれば 俺は、後ろ指をさされても気にしない。むしろ古鷹を守りきる自信さえある 古鷹が落ち着いたところで、再び腰を動かす 少しづつではあるが、古鷹の声にも変化が出てきた 古鷹「あっ、あ、提督、提督っ!」 古鷹の甘い声が大きくなっていくたび、腰の動きも大きく、そして早くなっていく ギシギシというリズミカルな音とそれに伴う性器と性器の結合する水の音 そして古鷹の甘い声 もう限界だった 古鷹「提督・・・。下さい。中に、中に下さい!」 その声を合図に、古鷹の中に精を放った それから、俺と古鷹は鎮守府一のバカップルになった。 -----数か月後------ 古鷹「あなた。今動いた」 提督「ん、そうか」 古鷹「この子の名前どうしようか」 提督「古鷹に任せるよ」 古鷹「じゃぁ・・・・・」 そして、つけた名前は・・・・・。 古鷹「もう、絶対に気を抜かない」 提督「あぁ、俺もだ。何があってもこの子と古鷹を守り抜くから」 古鷹(ごめんね、加古。私だけ幸せになって。だけど、この子は守るから。) 娘「うえぇぇぇぇん」 古鷹「お腹すいたの?じゃぁミルクを飲みましょうね」 古鷹「加古。私の大事な娘。」
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55 :名無しの紳士提督:2015/10/25(日) 08 50 02 ID 454W76Xo 非エロですけど投下します 今回も独自設定要素が出まくっている感じです なおこの話はフィクションです 実在の人物や出来事とは一切関係ありません 56 :思い出の中のもの、今ここにあるもの:2015/10/25(日) 08 51 26 ID 454W76Xo 「今日は何の日ー?」 子日の元気な声が響く。摩耶も仕事のかたわら子日に答えていた。 「矢矧と黒潮の誕生日だな。それと軽巡洋艦矢矧と駆逐艦黒潮の進水日だ」 「艦娘はやっぱり運命にひかれた存在なんだな」 「あっ、提督だー」 「提督!?お前、出張じゃなかったのか?」 「いやあ、ちょっと早く終わったからな。摩耶、私の代わりにご苦労さん」 「あ、気にすんなって」 「子日も頑張ったよ」 「ああ、子日もご苦労さん」 「やったー、褒められたー」 「しっかし、艦娘ってそういう運命なのかねえ。 アタシも重巡洋艦摩耶の進水日と同じく11月8日か誕生日だしさ」 「誕生日と進水日が一緒だったらもしかしたら沈んだ日と…」 「子日!」 「あっ……ごめんなさい……」 俺は不安な言葉を口走りそうになった子日を制した。 「……提督、今日の仕事はアタシ達に任せてよ」 「いいのか?」 「心配すんなって。子日達も頑張っているからさ。 だからさ……久しぶりにアイツに……鳥海に会いに行きなっ」 「ああ…わかったよ」 俺は部屋を出て再び外へ出かけようとした。 「提督、どこへ行くの?」 隼鷹が俺を呼び止めた。 「ちょっと墓参りに行って、ついでに実家にも寄ろうと思ってな」 「だったらこのお酒を持ってって」 「隼鷹…これは高い酒だろ…」 「いいよ。前に提督に迷惑かけちゃったから、そのお詫びだよ」 「そうか」 俺は隼鷹の厚意を素直に受け取った。 10月25日は俺の大切な人がこの世を去った日だ。 その人がいなければ、今俺はここにいなかっただろう。 俺は大切なその人に何が出来たのだろうか。 むしろその人を傷つけてしまったことしかなかったのではないだろうか。 もしあの時ああしていれば………… そんな後悔が俺の心の中に蘇る。 根拠なんて何もなかったけど。そう思った瞬間はあった。 だけど、何もせずにいつもと変わらぬ日常を過ごしていた。 その後に深い悲しみが待っているなんて思うことはなく………… もし…あの時……どこかで訴えていた何かに応えていたのなら…… 自分の直感。それを信じて行動していれば 取り返しのつかない事に後悔する事もなかったかもしれない。 動かなかった事が俺を幸せから遠ざけ、 そして多くのものが俺の手の届かないところへ行ってしまった。 ……今となっては何の意味もない後悔だ。 俺が今、成すべき事は、今俺をここにいさせてくれた過去の人達を想い、 感謝し、そして今を生き、未来へと歩いて行く事…… 俺は様々な想いを胸に抱きながら、大切な人の墓参りへと出かけた。 大切だった人が眠る地に着いた。ここは山の方とはいえ昔と全然変わってないな。 いや、少し賑やかになったかな。海沿いの街は結構変わっていたから。 俺が小さい頃によく遊びに行っていた所は海に接する街だった。 海に接している事なんて全く意識していなかったけど、沢山の人達がいた事は覚えている。 だが今は街から活気が消えていた。明らかに人が少なくなっていた。 駅前の商店街は元々さびれつつあったが、深海棲艦の出没以降それが更に加速した。 深海棲艦を恐れた人々は内地に移り住み、様々な商業施設を作っていった。 昔からあった街への通り道が新しい街となり、昔からあった街は少しずつ街ではなくなっていく…… 街も、通り道も、どちらもすっかり変わってしまった。 今街にいるのは昔から代々受け継いできたものを守り続ける年寄りがほとんどだ。 大きな駅も、田舎から大都会へと乗り継ぐ為だけの場所となっていた。 ………っとと、ちょっと物思いに耽ってしまった。墓参りに来たというのに全く関係ない事を…… 俺は大切だった人が眠るお墓へ向かった。 そして、そこにいた俺の大切な人に声をかけた…… 「え……しれ…あ…あなた!?」 そこにいた彼女―伝説の重巡洋艦鳥海の力を使える艦娘であり、俺の愛する妻―は驚いていた。 「出張が早く終わったからな。摩耶の厚意もあってここへ来たんだ。 ったく……久しぶりに会ったらどうだとか言うが精々一週間程度じゃないか」 「一週間でも寂しかったですよ……」 「すまない……」 俺が出張に行く時に鳥海と離れ離れになったのにはわけがある。 俺達には子供がいたが、その子は艦娘の子供だった為色々と調査の対象となっていた。 現在艦娘の子供というものは俺達の子供以外にはいない。 艦娘の活動行為が胎児に悪影響を及ぼさないかという心配もあったし、 艦娘として一度は力を行使した時点で普通の人間とはほんの少し、 だけど僅かでしかない程度に遺伝子に変質があったらしい為 艦娘から生まれた子供がどんな存在になるかという不安も広がっていた。 だから俺達の子供を調査する事によって、問題なければそれでよし、 問題あってもハッキリと諦めはつける。 だから他の艦娘の為に俺達は証明をしようとした。 そして小さな子供を長時間母親と離すわけにもいかなかった為、 俺は出張に鳥海を連れて行かなかった。 「お墓の掃除も君がしてくれたんだね」 「はい」 「ありがとう」 俺は感謝した。 「俺の父方の祖母は13年前の今日亡くなった。 その前日、いつもは行こうとは思っていなかった病院にお見舞いに行こうかとふと思った。 だけどお見舞いには行かなかった。そして……」 「…………」 「もしあの時行っていれば……ボケてしまって俺の事がわからなくなっていたとしても、せめて…………」 「……重巡洋艦鳥海も71年前の今日沈みました。でも私は沈みません…死にません。 私が重巡洋艦鳥海の進水日と同じ4月5日に生まれた艦娘だとしても!」 「ああ、そういう運命だけはお断りだな。 俺の大切な人の一人である父親は重巡洋艦鳥海の進水した4月5日に生まれ、 俺の祖母は重巡洋艦鳥海が沈んだ10月25日に亡くなった。 こんな事を言うのは変かもしれないけど… 『鳥海』は俺の大切な人と何かしら繋がりがあるから、 鳥海の艦娘である君も大切な人と思ったかもしれないって……」 「でも私を好きになった最初の理由は私があなたのお母様や初恋の人と似ていたからでしょう」 そう言われると少しすまない気持ちになってくる。 似ているといっても、母親は眼鏡をかけていて、初恋の人も眼鏡をかけていて、 結局安心出来るものを外見から求めていただけなのかと思ってしまう。 「でも…でも、だからこそあなたが私を選んでくれたのだと思います。 あなたの心の中に刻まれた、あなたが安らげる女性像、それを持つ私を…… だからあの人達に感謝しなければいけませんね。 あの人達がいなかったら今こうして幸せでなかったかもしれないから……」 「俺にとってもそうだな。クレオパトラの顔付きが少し違っていたらって話を聞くけど、 もし俺の大切な女性達が眼鏡をかけてなかったら、また違った運命だったかもしれないな」 「運命ってわかりませんね」 「…………考えてみれば俺達が今こうしていられるのも、 俺達に直接関わった人達だけじゃなく、 俺達が生まれる前からずっと頑張っていた人達のおかげかもしれない。 あの戦争では、散っていった人達も、生き残った人達も、 みんな大切な人を守る為、幸せの為に頑張っていたはずだ。 それがたとえ、どんな形だろうとな……」 「ええ……」 彼女も頷く。彼女が知った重巡洋艦鳥海の記憶から 俺の想像が少なくとも大きくは間違っていないと裏付けたからだろう。 「それに戦場で戦っていた人だけでなく、日本に残された人達も 戦場で戦っている人達がいつか帰ってくる場所を守る為に生きていたはずだ。 その人達か頑張って生きて、そして生き残り、 死んでいった人達の想いを継ぎ、帰ってきた人達と共に再び歩き出していき、 戦いで全てを壊されたこの国を復興させていった。 俺達が今ここにいる事をその人達に感謝しなければならない」 俺は墓に改めてお参りをした。戦争を生きた人達、 そして、今まで命を繋げてくれた全ての人達への感謝の気持ちを伝える為に…… ブルルルッ!! マナーモードにしっぱなしだった電話が鳴った。 慌てて電話に出た俺の耳に摩耶達の声が響いた。 「提督、大変だ!深海棲艦の大群が港街を狙って進軍して来ている」 「深海棲艦の大群が!?」 「今は何とか沖の方でせき止めているけど…」 「このままだと突破されちゃいそう!」 「落ち着け子日!そう簡単に突破されはしないだろうけど、 もしもの事があったら大変だ。 鳥海と一緒にいるなら今すぐに帰ってきてくれ!」 「ああ、今鳥海と一緒にいるからすぐに戻る!」 そう言って俺は電話を切った。 「…ええ、タクシーをお願い」 俺が電話している最中に鳥海はタクシーを呼んでいた。 「タクシーを呼んでおいたわ。10分くらいかかるみたいだけど…」 「そうか…」 「ところでこのお酒は…」 俺は隼鷹からもらった酒の事を忘れていた。 父親への土産に持っていこうと思ったが、そんな暇はもうなかった。 「仕方ない、親戚の家に預けて来る。タクシーが来る前に戻れるはずだ」 俺は全力疾走した。 「今帰ったぞ!」 「鳥海、ただいま戻りました!」 「二人とも、戻って来てくれたんだね!」 子日が明るく迎えてくれた。 「ごめん提督。アタシがもうちょっとしっかりしていたら…」 「気にするな。人々の為に戦うのが俺の…俺達の役目だ。それより状況は?」 「なんとか均衡状態だよ」 「ありがとう、摩耶」 「鳥海……迷惑かけてごめんよ」 「いいのよ。それよりも出撃準備は」 「出来てる!」 「それじゃ行くわよ!摩耶と私の二人が揃えば、勝てない相手なんていないわ!」 「ああ!」 先程まで落ち込み気味だった摩耶が戦いで挽回出来るからか元気を取り戻して答え、出撃した。 「提督、子日達がもっとちゃんとしていたら提督達の休日を潰さなかったかも…」 「無理してくれなくてよかったよ。俺達の都合の為に犠牲者が出たら、 今まで命を繋いできてくれた全ての人達に申し訳が立たないからな」 「????」 「説明は後だ!」 「はいっ!」 俺達が今ここにいるのは、沢山の人達との出会いと別れがあったからだ。 だけどそれだけじゃない。自分も、他の人達も、 みんな誰かから命のバトンと様々な想いを受け継いできた。 そして俺達に繋いでくれた人達も、また別の誰かから受け継いでいる。 過去の人達が頑張って生き続けていたからこそ今の俺達も生き続けている。 そして俺達も生き続け、過去の人達が次の世帯へ命のバトンと想いを渡したように、 次の時代を生きる若い者達に命のバトンと想いを渡そう。 俺達は守り続ける。命のバトンを落とす事なく受け渡せる世界を。 ―終わり― +後書き 62 :名無しの紳士提督:2015/10/25(日) 09 05 40 ID 454W76Xo 以上です。今回はちょっといい話的なものを書くつもりで書きました 書いている時に改めて過去作を読んでいたら 矛盾してしまう場面もあったのでちょっと書き直しました シリーズものは整合性のために見直すのも大切ですね ちなみに俺はここまで立派な人間に離れてません もっと立派な人間になりたいです…… これが気に入ったら……\(`・ω・´)ゞビシッ!! と/
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477:名無しさん@ピンキー:sage :2013/11/02(土) 01 48 42.33 ID gc3NdWel 漣「いやぁ~潮っぱいは最高ですな~」モミモミ 朧「同じ物を食べてるのに…」フニフニ 曙「どうやったらこんなになるのよ」ツンツン 潮「もう…やめてください…あん…」 唐突にこんなイメージがうかんだが俺は悪くねぇ! 478:名無しさん@ピンキー:sage :2013/11/02(土) 02 02 19.21 ID 1k2zVTOw 提督「どうした、神通? 調子が悪そうだな」 神通「はい……少し、おなかが……痛みます」 提督「生まれそうなのか!?」 神通「」 559:提督の誕生日:sage :2013/11/03(日) 23 40 12.66 ID AkQ8hJti 「HAPPY BIRTHDAY、提督ゥ!!」 今日は俺の誕生日。それもかわいい艦娘達と出会って初めての誕生日である。 「ありがとう」と俺は返した。 「提督のために私たちがPremiumなPresentを用意したネ!」 彼女達は何を用意してくれたのだろう。そう思っていると 「あ…あの……こっちの夜の戦いは初めてで……で、でも、精一杯頑張ります!」 服の上からでもわかる豊かなおっぱいをさらけ出し、いつもとは雰囲気が違う愛宕。 「お…わた、わたし達、提督の為なら…」 いつもの男口調とは違い、たどたどしくも女口調で喋る天龍。 「私、司令官の為なら初めての痛みなんて大丈夫なのです!」 スカートをたくし上げてパンツだけを横にずらしながら秘所をさらけ出し、 いつものように一生懸命さを出して何かを頑張ろうとする電。 「提督ゥ!私たちがVirginをPresentするヨ!好きなコ、Selectしてイイヨ!」 どうやら彼女達は俺に処女を捧げようとしているみたいだ。戸惑っていると 「おっそーい!もっと早く決断してよ!」と島風が不満顔で文句を言う。 「すまない、誕生日プレゼントだからって君達の純潔を貰えない」と速攻で返す。 「ちょっと待てよ!俺達艦娘達の好意を無駄にするのか!?」 「い、いや、俺はどっちかというと初体験をこういう風にしてヤるのに少し抵抗が…」 「司令官…ひょっとして童貞ですか?」 「ああ」 割って入ってきた雷の言葉に対して恥じることなく即答した。 「提督ってかわいい女の子に目がないのに妙なところで意気地無しなのです」 「すまない。だけど君達の気持ちは受けとったよ。いつかきっと……」 「まあ誰とするかは決断を後回しにしてもいいけど、戦いではちゃんと即決してよね」 「ゴメン、君達を失望させたみたいで」 「失望なんてしていませんよ。むしろ提督の意外な一面を知れてよかったです」 彼女達は恥ずかしい思いをしただろうに健気に笑顔を見せていた。 いつか彼女達や、ここにいない艦娘達から誰かを選ばなきゃならない日が来る。いや、選ばないという選択肢もあるだろう。 いずれにせよ、後悔しないように選択し、生きていきたい。 今日はそういった考え方を艦娘達から間接的に教わった気がした。 きっとこれが今年の誕生日プレゼントなのかもしれない。ありがとう…みんな…… 656 :名無しさん@ピンキー :sage :2013/11/06(水) 22 50 05.79 ID bYbSAtDw 「榛名、疲れた。茶を飲もう」 「ええ、榛名で良いならお相手しましょう」 「榛名、メシを一緒に食わんか」 「ええ、榛名で良いならお相手しましょう」 「榛名、将棋の相手はできるか」 「ええ! 榛名で良いならお相手しましょう!」 「榛名、七並べかババ抜きはどうだ」 「ええ……? あの、榛名で良いならお相手しますけど、その……」 「……ふたりだけ、か? 言うな、侘しくなる」 「(遊戯としてそれは成立するのかしら……?)」 「(貧乏艦隊はつらい……)」 四十路くらいの枯れた、やや甲斐性なしバツイチ頓珍漢提督と おおまじめーに秘書艦やってる榛名を妄想した 灯火管制の下で質素なメシを食ってせんべい布団でイタす二人が見たかった ちょっとワードパッド立ち上げてくるわ
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提督×鳥海1-847避「はかりしれるもの、はかりしれないもの」 の続き 『これは私の計算ミス……ごめんなさい…………』 「…っ!?」 俺は飛び起きた。見たくもない悪夢を見たからだ。俺の心臓は激しく鼓動していた。 最愛の妻が海の底に沈んでしまう……そうなってしまえば俺は朝の選択を後悔するだろう。 今日11月3日は俺の誕生日。本当なら愛する妻と息子と一緒に穏やかな日を過ごすはずだった。 だが妻の非凡な力ゆえにそれは許されなかった。 俺の妻は第二次世界大戦で名を残した伝説の重巡洋艦鳥海の魂を受け継ぎ、その力を持つ艦娘である。 そんな彼女はこの鎮守府で一番指揮能力があったため、今日行われる作戦を遂行する艦隊の旗艦として推薦された。 本来なら別の鎮守府の中将の艦娘が旗艦となるはずだったが、 予期せぬ事故により不可能になった為急遽彼女に白羽の矢が立った。 俺は大佐だったが指揮艦娘の選択権は俺に委ねられた為、鳥海ではなく他の艦娘を旗艦にするということも出来たのだが、 俺の私情で最大戦力を運用しないわけにはいかない。俺は補佐に摩耶を付けると指示し、鳥海に出撃命令を出した。 珍しく鳥海は…妻は不満を口にした。 よりによってどうして今日なのですか、仕事ばかりではなくもう少し自分の事も考えたらどうですか、と。 俺の立場や気持ちも十分理解している上での事とは承知していたが、 それでも不満をあらわにしていた彼女に申し訳ない気持ちになった。 「提督…………起きてらしたのですか?仮眠の邪魔をしてしまったみたいで申し訳ありませんでした……」 鳳翔が赤ん坊を抱きながら俺に声をかけた。鳳翔には鳥海が任務中の時に俺の息子の世話を任せていた。 「ごめんなさい…この子、珍しく泣き止まないんです。 おっぱいが欲しいわけでも、おむつを変えなきゃいけないわけでもないみたいで……」 俺は鳳翔から息子を受け取った。それでもすぐには泣き止まなかったが、 父親に抱かれた安心感からかじきに泣き止んだ。 「申し訳ありません、この子を上手にあやせなくて提督の邪魔をしてしまって…」 「いや、そんなことはない。俺が起きたのは嫌な夢を見てしまったからだ。 それで考え事をしていて、鳳翔に声をかけられるまでこの子が泣いている事に気がつかなかった」 ふと時計を見たら昼の2時の少し前だった。それはちょうど俺がこの世に生まれた時間でもあった。 「そうですか…でもなんでいつも大人しいこの子が泣いて…………まさか!?」 「…いや、滅多な事は考えるな。彼女を信じるんだ……」 その言葉は鳳翔にではなく自分自身に言い聞かせるように言ったのかもしれなかった…… 眠気が消えた俺は落ち着いた息子を再び鳳翔に預け、仕事をまた始めたが、あまり身が入らなかった。 文化の日なのに雨が降っていたことや、さっき悪夢を見たせいというのもあるが、 朝妻と喧嘩してしまったことが俺の心の中に残っていた。 俺はかつて初恋の女性に対し軽い気持ちで悪口を言ってしまった。そのため仲違いをしてしまった。 俺は本当に軽い気持ちでまたいつもみたいな関係に戻れるだろうと思って謝ることをしなかった。 それが古くから…物心付いた時から10年以上も結び続けていた絆を断ち切ることになってしまったのだ。 そして人生の岐路、卒業式くらいは仲良くと思っていたがそんなことにはならず、 喧嘩別れをし、大人になって再会してもあの頃のように戻ることはなかった。 俺が謝りたいと思ってもその子と連絡が取れず、とうとう謝ってもどうにもならないことになってしまった。 俺は後悔した。そして同じ過ちは繰り返さないと誓った。 妻と付き合う前、一度すれ違いがあったが、俺はすぐに謝り、気持ちを伝え、そして二人の想いが通じ合って結婚した。 だがまた同じ過ちを繰り返した。そして今度は謝ることさえも出来ないようなことに… いや!そんなわけない!そんなわけあるものか!! 「艦隊が戻ってきました」 艦隊が帰ってきたか……妻は…鳥海達は無事だろうか…… 大破したら絶対に進軍するな、必ず戻れ、といつも言い聞かせてあるから大丈夫とは思うが 今回は大事な作戦だから無茶するかもしれないという不安はある。 今まではそんなことなく大破したらすぐに帰ってきていたが…… とにかく迎えに行こう。それで全てがわかる。俺は足早に迎えに行った。 「ッ…………」 俺は言葉が出なかった。雨に打たれた鳥海があまりにも見るに堪えない姿だったからだ。 他の艦娘達もボロボロだったが、それは精々艦装や衣服程度であり、肉体へのダメージは一切なかった。 しかし鳥海は艦装どころか肉体もかなり傷付いていた。 大きな怪我こそなかったものの所々痣や出血があったり、口からも血が流れていた。 その姿はとても痛々しいものであり、艦娘も他の人間と何ら変わりない存在だという事実を突き付けた。 「ごめんなさい…私がちゃんと鳥海の整備をしていれば……今日は出撃しないと思って後回しにしたばかりに……ッ!」 「いや…あたしがもっと空に気をつけていたら…………」 「私のせいよ……だって私は足が遅いから…そんな私を鳥海が……ううっ………」 「やめて、みんな…これは…全て私の…ミスが原因なの……だから………」 明石が、摩耶が、飛鷹が、そして鳥海自身がこうなってしまった原因は自分にあると言う。 だが誰か一人だけが原因というわけではない。 みんなのちょっとした行動全てが悪い方向に重なり合ってこんな事になったのだ。 そして俺もその中のひとつだった。俺が鳥海を出撃させなければそもそもこうはならなかったのだから。 だから誰かを責めることなんて出来ない。本当なら自分の間違いを認めたくないがために責めたいくらいなのに。 でも………… 「帰ってきてくれてありがとう……ごめんな……」 俺は傷付いた最愛の人を優しく抱きしめ、謝った。 最悪の結果という悪夢を見てしまった俺には愛する人が無事生きて帰ってきて、 もう一度謝ることが出来るというだけで怒りも何もかもなくなっていった。 「……うぅ……私こそ…ごめんなさい…………」 彼女は堪え切れなくなったのか、とうとう泣き出してしまった。 「私……怖かったの……大好きなあなたと喧嘩して…それで謝ることも… 仲直りすることも出来ないまま死んじゃうかもしれないことが……」 いつもの丁寧な口調ではなく、まるで普通の少女のような口調だった。 俺と付き合い、結婚してから感情が高ぶると俺の前ではこんな面も見せるようになっていた。 俺と交わることによって変わったのではなく、鳥海の名を背負う艦娘として自分を抑えていたのかもしれない。 値が真面目な彼女だから鳥海であろうとして本当の自分をさらけ出すことが出来なかったのだろう。 「いいんだ…みんな生きて帰ってきてくれたんだから……だから…泣くな……」 そう言った俺も自然と涙を流していた。自分がこの世に生まれた時間に大切な人がこの世を去ることが避けられたからだ。 周りからも鼻を啜る音や仲直りできてよかったという声が聞こえた。気が付くとみんな涙を流していたのだった。 そして雨もいつの間にか止んでいた。俺達を照らす太陽の光はとても暖かかった。 このポカポカ陽気はもしかしたらあの時と同じだったのかもしれない。俺がこの世に産まれたあの日みたいに…… 「さあ、素敵なパーティーしましょ!」 夕方5時、鎮守府屋上でパーティーが開かれた。俺の誕生日を祝うのではない。今日の作戦の成功を記念してのものだ。 ただ今回の作戦の責任者である中将が俺の誕生日を結果的に潰した上に、 俺の妻を傷付かせてしまった責任も感じたのかもしれない。 だからなのか作戦成功のパーティーにしてはいささか派手過ぎるものとなっていた。 「不幸だわ…みんなから誕生日を祝ってもらえないなんて……」 そう言ったのは山城だった。山城も俺と同じ11月3日生まれであった。 戦艦山城の進水式も11月3日であったため、彼女は戦艦山城の艦娘となる運命だったのかもしれない。 「仕方ないさ、祝日だしな。まあ文化の日が11月3日から変わることはないだろうな。 11月3日は明治天皇の誕生日で、かつては天長節、今で言う天皇誕生日で祝日だったからな。 時代が大正になり11月3日は祝日ではなくなったけど、昭和に入り明治節として再び祝日となって、 そして戦後、日本国憲法公布と同時に文化の日として定められたんだよな。 表向きの趣旨としては明治天皇とは一見無関係であるけど、明治天皇の功績を讃え、 それを思い起こせるよう11月3日に日本国憲法が公布されたというのが正しいのかもしれないな」 「え、ええ……」 若干引き気味の山城。俺はわりと自慢癖があるのが欠点かもしれない。 まあ辞世の句が『な なにをする きさまらー!』となるようなことはないだろう、きっと。 「まあ文化の日で祝日だから友達とかと会うことなんて特別に予定を入れなかったらないわけだしな。 でも俺はあまり不幸とは思わないぞ。家族と一緒にいられたわけだしな。 いつも仕事していた父親も祝日だったら休みだったし、 今にして思えば友達に祝ってもらえなかったけど遠くの街に行けたりして幸せだったのかもな」 「でも私には扶桑姉様しかいなかった……」 そう、彼女と、彼女の実姉の扶桑は親を病気で失ったのだった。彼女達の物心がつく前に。 そして彼女達は親戚のツテで鎮守府に引き取られ、検査の結果それぞれが扶桑型の戦艦になれると判明した。 艦娘となった彼女達であったが、艦娘への適性があったことがある種の不幸だったのかもしれない。 もし艦娘への適性がなければどこか平凡な家庭に引き取られて、 そこで義理とはいえ暖かい家族というものに触れ、 今とは違う生き方をして幸せになっていたかもしれない。 「みんなから祝ってもらったりしたいか?」 「ええ…でも祝勝会を私の誕生日を祝うことに使うなんて…」 「だったら別の形でもいいから祝ってもらえ。お前は今回の作戦で一番大活躍したのだからな」 「でも…」 「みんな、今回の作戦は山城のおかげで成功したんだ。だからみんなで山城を讃えようじゃないか」 「そうね……そういえば山城、今日はあなたの誕生日だったわね。 あなたのおかげで今回の作戦は成功したけど、もしあなたが生まれてなかったら作戦は失敗していたかもしれないわ。 だから私達みんながあなたの活躍を讃え、誕生日を祝ってあげるわね」 「賛成だね。山城だって、たまにはこんな時があってもいいさ」 後でそれとなく山城の誕生日の事を言おうと思ったが、 扶桑が気を利かせてくれたからこちらの手間が省けた。 俺の誕生日のことはスルーっぽかったが俺は別にどうでもよかった。 それよりも俺にはたった一人、祝ってほしい人がいたから。 祝勝会が終わったのは夜の10時だった。俺は、医務室で治療を受けていたため祝勝会不参加だった妻と共に家に帰った。 彼女は命には別状はなかったものの、傷や痣だらけだったから跡が残らないかと心配になったが、 鎮守府には艦娘のために様々な分野の優れた医師や薬剤師が常駐しているので、 彼女の傷や痣は治療によって完全になくなるだろう。 しばらくは通院が必要らしいから今日のところは防水用の特殊な絆創膏や湿布を貼っていた。 「こうして二人きりでお風呂に入るのも久しぶりですね」 「そうだな。こうして背中を流すのも随分久しぶりだ」 帰った俺達は早速風呂に入っていた。今までは風呂に入る時はほとんど一緒に入っていたが、 それはまだ小さい息子と一緒だったのであり、今日二人きりで入るのは本当に久しぶりだった。 息子は鳳翔が預かってくれていた。摩耶は今の精神状態を考えて不安だったからだ。 「……いつもごめんな。危険な場所に出撃ばかりさせて…今日だってこんなに…」 「いいのですよ、私の力がみんなの役に立っているんですから…… ねえ…満月じゃありませんでしたけど、月も綺麗でしたから久しぶりにしましょう。最近ご無沙汰でしたし」 「け、けどさ…そんな体で…」 「あなただっておちんちん、腫れているじゃない」 彼女はそう言って振り返り、大きく硬くなった俺のちんちんの皮を剥き、たわわに実った豊かなおっぱいで挟んだ。 彼女とはゴム付きでのセックスが大半とはいえ幾度もしていたものの、包茎だった俺には刺激が強かった。 包茎だったが剥くことは出来たためいつも綺麗にしていた。 彼女のおっぱいは柔らかく、かつ弾力性があった。 そんなおっぱいで挟まれたり、上下に擦られたりされるのはとても気持ちがいい。 だがされるがままというわけにはいくまい。俺は反撃に出た。 「ひゃあんっ!?」 俺は彼女の乳首をつまんで刺激した。そして彼女が怯んだ隙に彼女の下腹部にある割れ目に指を挿れた。 「ん……あ…んっ………」 感じながらも彼女は俺のちんちんをおっぱいから離そうとはしなかった。 俺はなるべくちんちんがおっぱいから抜けてしまわないよう、ゆっくりと彼女の下腹部に顔が行くように体を動かした。 そしてシックスナインの体勢のような感じになり、そこにあった花びらと豆を舐めた。 「なんだよ、そっちだってクリトリスが腫れているじゃないか」 俺はお返しといわんばかりにそう言った。 「っ……もう……負けないわよ!」 今までの落ち着いた態度から一変。胸だけでなく口や舌も使って刺激してきた。 さっきよりも強い刺激が俺を襲う。俺も負けじと愛撫をしつつ激しく舐めまわした。 互いに譲らず一進一退……とはならなかった。 「も…もう……」 俺は限界に達した。それに反応した彼女は俺のちんちんを口で咥えた。 その刺激が更なる引き金となり、彼女の口の中にぶちまけてしまった。 どぷんっ!どぷん!どぷっ!どくん………… 自分でも感じるくらい濃厚に粘りつくような粘度だった。 それを彼女は何も言わず受け止めていた。 「……ん…………」 長い射精が終わっても尿道に残ったものまで吸い取るような感じで咥え続けていた。 そして全て吸い取ったのか、俺のちんちんについていたものを最後にペロリと舐め取って、それから口を離した。 「ん……………………」 ゴクン…… 彼女は口から離そうとはせず、口の中に吐き出されたものを味わい、飲み込んだ。 「げほっ…………もう…あんなに絡みつくような膿が溜まってたんじゃ、あんなに腫れてもおかしくはなかったわね」 大人のお医者さんごっこのつもりだったのか、彼女はそう言った。 「……さっき出し切ったと思ったのに、まだこんなに大きいなんて…… やっぱりおちんちんを小さくするには…これしかないわね……」 そう言われて気がつくと俺のちんちんはまだ硬かった。そして彼女は寝そべり、脚を開いた。 「ねえ…来て……今日は大丈夫な日だから…」 そう言われるや否や俺はちんちんを突っ込んだ。先程から充分濡れていたからか抵抗らしい抵抗もなくすんなり入った。 「あぐっ…」 「ん…」 さっき出していなければ久しぶりの生での感触であっさりと果てていただろう。 俺はなんとか耐えながら、腰を激しく動かした。そして彼女に口づけをし、激しく舌を絡め合った。 互いに全てを感じながら獣のように激しく貪り尽くし合う内に互いに限界が訪れた。 「んっ…!」 「んーーーーーっ!!」 ビュルルルルッ!ビュルルルッ!ビュルルッ…… 俺は我慢なんてしなかった。一番大事なところで俺の想いを受け止めてほしかったから………… 「私で感じてくれてありがとう……私も気持ち良かったです……」 穏やかな顔だった。本当にそうなんだなと感じられるくらいに。 「今日の出来事を官能小説にしたらどれくらい売れるかしら…」 「おい!?」 「冗談よ。でもね…私、本当は小説家になりたかったの。それも夢のあるような内容の… 小さい頃から色んな空想をしたりしていたの」 俺も知らなかった彼女の夢である。でも彼女は俺と出会う前から日記を毎日書き続けていたみたいだから、 今にして思えば物書きとしての片鱗を感じさせていたのだろう。 「夢を叶えるためには、世界を平和にしなくちゃ」 「そういや鳥海の艦装はどうしたんだ?」 「修理に凄い時間がかかるみたい。高速修復剤も効果がないし…」 「まあ無理はしない方がいい」 「そうよね。だから今は感じていたいの。ずっと触れ合えなかったあなたの暖かさを……」 二人で達した後も繋がったまま風呂に入っていた。互いの温もりを感じ合うためにだ。 ただ繋がっているだけのに、それは互いに快楽を求め合う行為以上に心の中が幸せだった。 互いを隔てるものもなく、一番大切なところで触れ合う。 たったそれだけのことがいかに尊く、愛と幸せを実感できる素晴らしいものか…… 「……最高の誕生日プレゼント、ありがとう……」 俺は感謝した。彼女によって快楽を得たということよりも、 ただ彼女と繋がり、互いの温もりを感じながら同じ時間を一緒にいられる幸せに………… それから約二ヶ月が経った。妻の傷も何もなかったかのように完全に回復した。 年が明けた1月1日、俺は家族三人で俺の故郷に帰省した。 子供を俺の両親に会わせたかったからだ。 夏は大きな作戦があったため帰るに帰れず、今になってやっと帰る暇ができたからである。 「やっとお義父様とお義母様にこの子を会わせられましたね」 「ああ」 「そして、あなたの御祖母様にも……」 俺にとって祖父や祖母の記憶があるのは父方の祖母だけである。母方の祖父は小さい頃に亡くなったからあまり記憶がない。 祖母の墓参りのために線香と花を買いに行ったとき昔の知り合いと出会ったが、俺の妻を見て驚いていた。 お前は未だにあの子のことを引きずっているのか、って感じの目で。 だが俺が彼女を愛した理由にかつて好きだった女の子が関わっているのも事実だし、 その子を好きになったのも俺の母と似ていた(といっても眼鏡をかけていたくらいか)からだろう。 だから俺が妻を好きになった理由に俺にとって大事な女性達が関わっていることは否定しない。 それに俺は単に外見だけで選んだのではなく、彼女の奥ゆかしい内面にも惹かれていたのだった。 それと最近知ったことだが重巡洋艦鳥海は進水日4月5日であり、その艦娘である彼女も同じ誕生日であった。 奇しくもそれは俺の父がこの世に生まれた日でもある。 そして重巡洋艦鳥海が沈んだ10月25日は俺の祖母が亡くなった日でもあった。 『鳥海』は俺の大切な人達の何かと間接的にせよ何かしら関わっている存在であるといえよう。 今の幸せな俺が存在するのは彼らのおかげであり、 そんな彼らの要素がこじつけとはいえ少しでもあった彼女と俺が結ばれたのはもしかしたら運命だったのかもしれない。 「でももうそろそろ帰らないと…」 「そうだな。俺達はこの国を…いや、この世界を守らなきゃならないからな」 「ええ……また三人でここに戻って来たいです。その時は……」 「よし、一日でも早くこの世界を安寧させなきゃな!」 「私は今はまだ戦えませんけど、摩耶達に『鳥海』の優れた点を教え込まないといけませんからね。さあ、やるわよ!」 だが『三人でここに戻って来る』。この願いが叶うことはなかった………… それから更に一ヶ月、あの時から調度三ヶ月後の2月3日、節分の日のことだった。 「恵方巻って太いわよねえ……さあ、いくわよ!」 もはやつっこむのも面倒な如月の言葉と共に俺達の艦隊は恵方巻を恵方に向かいながら無言で食べた。 みんな思い思いに願い事をしながら食べていた。 そしてみんな食べ終わってほんの少し後、異変は起きた。 「うう………ゔゔっ!!」 「!?おい鳥海、しっかりしろ!」 真っ先に摩耶が声をかけた。当然周りはざわめいた。 提督夫人であり、それ以前に大切な仲間である彼女に何かあったら…… それを一番心配したのは飛鷹だった。彼女が恵方巻を作ったからだ。 「今医務室に連絡しましたわ。早く!」 吐瀉物を如月が回収しつつ叫んだ。俺達は全速力で医務室に向かった。 「鳥海は妊娠していたのね。しかも双子……何とも言えないわ…」 「でもよかった…鳥海に何も悪いことはなくて…」 貴重な戦力でもある存在が子を身篭るということにどう反応したらいいのかわからない山城、 自分が作った恵方巻が原因ではなく、ただの悪阻だったことに心から安心した飛鷹。 「でも私の計算では…こんな事…」 彼女は妊娠三ヶ月だった。彼女の計算ではあの日は安全日であり、 しかも毎月の日記から乱れは少しもなかった。 強いて言うならばあの日以来生理の日はなかったものの、あの日の出来事が原因な一時的なものだと決め付けていた。 「でも…なんとなくわからないでもない…あの日激しく傷付き、命の危険すら感じただろう。 その時、種の保存本能が働いて排卵が起こったのかもしれないな。 だが何故起こったのかを今言ってても仕方ないだろう。 授かってしまった以上これからどうするかを考えるしかない。 『鳥海』の艦装の修復は思ったよりもかかっているから、出撃とかはまったく考えなくてもいいだろう」 「あたし、もっと頑張るよ。今まで以上に、鳥海みたいに頭良くなるよ!」 「頑張ってね摩耶……私も頑張るから」 「二人とも、あまり根を詰めすぎちゃダメよ」 「そうなのです!私達もいるのです!」 「だからもーっと私達に頼ってもいいのよ」 摩耶も飛鷹も三ヶ月前と比べて完全に元気になった。 幼かった雷と電も随分頼れるようになった。 他のみんなも大切な仲間のためにやる気満々みたいだ。 「ありがとうみんな。でも時々思うの。私がこのまま艦娘として戦いに出ない日々が続いたら、 私の力が衰えて、いざという時に足手まといになるんじゃないかって…… そう思うとみんなに頼りきりというのも怖いの」 最近妻は普通の女の子みたいな喋り方をするようになった気がする。 鳥海の艦装を着なくなってからこうなった気がする。 初めて妊娠したときは戦場に出ずとも艦装を一日一回は着ていた。 もしかしたら俺達が今まで見てきた彼女の性格には、 鳥海の艦装の影響も少しあったのではないか、と。 あるいは責任感から己を抑えていたのか…… 「心配するなって。鳥海の強さは頭にあるんだ。みんなに鳥海の頭脳が加われば最強さ!」 摩耶は自信満々に言う。俺もそう思うと同意した。 「本当にありがとう……」 妻は涙を流しながら喜んでいた。 「……あの時の願いは叶わなくなっちゃったわね……」 あの時の願い、それは『俺の故郷に三人で戻って来る』ということだった。 でも妻が双子を妊娠したことにより五人でということになってしまった。 「どんな願いだって、願った以上のことになるんだったらそれでいいじゃないか」 「これから大変なことになりそうだけどね。でもあなたがいるから私は頑張れるわ。 だから、これからも一緒に居ましょうね。もし私に困ったことがあったら、 そしてあなたに困ったことがあったら、いつでも二人きりで将来のことについて語り合いましょう」 「ああ!」 俺は力強くうなづいた。二人なら越えられないものはないって俺は心から信じているから。 信じている限り決して何も失うこともないと。 そして俺はどこまでも頑張れる。そう、君がいるから―――― ―完―
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710 :名無しの紳士提督:2014/10/12(日) 21 10 54 ID JFB..AQ6 媚薬が必要な場合を考えて見る 「やっぱり、初めては提督から求めて頂きたいので……」 誘い受け希望な場合 「逃げられないって言ったでしょ? 全部出しちゃいましょう、子種」 浮気と勘違いされた場合 「姉様を正気に戻すため……、提督に執心するなんて姉様がおかしくなった……、だから、気づかせないと……」 ただのメンヘラ 「なんでや、なんで起たへんのや。おかしいやろ、ウチ、こないアピールしとるのに、なぁ、なんでや? せや疲れてるんやろ、明日は任せとき、ウチが全部片付けたるさかい。やから、やから、明後日になったら一つになれるって、愛してくれるって約束してや。 なぁお願いや、やないとウチ、おかしくなってしまいそうなんや。胸の奥でコレはなんて呼ぶんやろ。 分からへん。分からへんのや。抱きしめて、口づけ交わしてしたら、そしたら良くなると思うんや。やから、」 提督が巨乳じゃないとダメだった場合 738 :名無しの紳士提督:2014/10/14(火) 01 08 53 ID X9ykHr/c 710 何や巨乳じゃないとあかんてか せやけどな、今でこそ当たり前のように使われる「巨乳」やけどな 最初に使われたんは昭和59年の米ポルノ映画「マシュマロ・ウェーブ/巨乳」って言われとるんやわ で 「巨乳」が更に一般レベルで定着したのは平成10年、松坂季実子の胸を巨乳と表現したのがキッカケや つまりは、や、巨乳っちゅうのは現代社会に定着して10~20年程度のもの 爆乳、美乳、貧乳、微乳、虚乳等が生まれたんはさらに後や だいたい昔は「乳」といえば牛乳とかの液体を指したんやで?それが今や乳房の大小を指すものとなってるだけなんやな、因みに余裕のない時に牛乳が戦闘糧食替わりに配給されることもあったんやで、水分はとれるし多少は腹も膨らむしな。 ともかくや、ええか!つまりは大戦当時そのような言葉は存在しておらんし、うちは意味もわからんということを踏まえた上で提督にはうちに接してもらいたいんや なんやまだ何か言いたいんか え?なに「ボイン」が自分の艦隊と世間とで二重に死語になってるんが悲しいやって、ええかげんにせなしばくでホンマ 739 :名無しの紳士提督:2014/10/14(火) 02 40 13 ID gbZvhK/2 なんだかんだ龍驤ちゃんは愛されてるなあ 740 :名無しの紳士提督:2014/10/14(火) 05 58 58 ID 9mTeDkfU おっきいのがボインなら―、ちっちゃいのはコインやでー。もっとちっちゃいのはナインやでー。 これが気に入ったら……\(`・ω・´)ゞビシッ!! と/
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登録日:2022/03/31 (木) 23 01 00 更新日:2022/04/01 Fri 20 34 32NEW! 所要時間:約 11 分で読めます ▽タグ一覧 イベント海域 ナ級祭り 空母棲姫 艦これ 艦これアーケード 飛行場姫 駆逐棲姫 高難易度 いいですか、落ち着いて聞いてください。 1MYBフレームとグッズを狙っていたあなたの財布は、既にジリ貧です。 艦これアーケードの期間限定イベント海域。 開催期間は2022年3月17日(木) 7 00~ 4月12日(火) 23 59までを予定している。 - 目次 【概要と海域の特徴】 【この海域にて追加されたシステム】◆戦況変化 【特効艦娘一覧】 【報酬関連】 【海域一覧】E-1 E-2 E-3 掃討戦 【概要と海域の特徴】 2021/3/15にC2機関のツイートとアーケード公式にて発表された、ブラウザ版のそれをモデルとしていないオリジナルのイベント海域。 アーケードオリジナルのイベント海域は今回で三回目の開催となる。 今回のイベントは通常の戦闘と輸送作戦が混在したE-1~3で構成される、合計3海域の構成となっており 連合艦隊を編成する海域や、ダブルゲージ、ギミックゲージの類は採用されていない。 各海域は通常海域の5-3と同様に1つの海域で2通りの作戦が設定され、どちらか片方を選んで戦力ゲージを減少させて作戦を進めていく。 戦力ゲージは1つの海域で共有しているためどちらの作戦を選んでも構わないが、敵編成や出撃制限、ドロップテーブルに関しては作戦ごとに異なっている。 また、アーケードでは数少ない甲乙丙難易度の設定がされていないイベント海域でもあるが 後述するシステムにより、違った形で難易度が設定される仕様となっている。 なおこの項目では便宜上、海域タップ後に表示される左側の作戦を「E-〇-A、作戦A」、右側の作戦を「E-〇-B、作戦B」として表記する。 【この海域にて追加されたシステム】 ◆戦況変化 作戦進行の状況による戦況の変化。具体的には戦闘結果により3通りの戦況が用意され、敵編成や敵旗艦のステータスに変化が生じるシステム。 例えば初期の状態では「敵戦力ニ変化ナシ」、という実質的な難易度乙の敵編成となっているが S勝利が続くと高難易度の編成、隻数となる「敵艦隊ノ増援ヲ確認」という、難易度甲に相当する敵編成に修正されたうえでの出撃となる。 「変化ナシ」の状態でもD~E敗北が続いた場合は「敵戦力ノ漸減ヲ確認」という、実質的な難易度丙による出撃となり この難易度でS勝利が続いた場合は「変化ナシ」に難易度が戻る…ということになる。 勝利や敗北でどの程度難易度が変動するかは不明だが、道中から主力艦隊まで完全勝利Sを貫いた場合は、ほぼ確実に難易度が上昇する模様。 最初から難易度が選択できないデメリットがあるものの、沼る心配や甲種勲章を気にする必要がなく、配布される報酬も全ての提督が同一になっている。 【特効艦娘一覧】 ◆E-1 駆逐艦 朝霜、清霜、霞、神風 軽巡洋艦 大淀 重巡洋艦 足柄(E-1-Aのみ) ◆E-2 駆逐艦 初風、雪風、天津風、時津風、浦風、春雨、神風 水上機母艦 千歳 ◆E-3 駆逐艦 曙、潮、初春、初霜、霞、長波、朝霜、清霜、島風、春風 【報酬関連】 今回は新艦娘として神風、春風が参戦し、限定フレームは本イベント海域での邂逅に限り 番傘と桜の意匠が描かれた「船団護衛作戦フレーム」が排出されるようになる。 例によって建造では同フレームの対象とはならず、大和や大鳳などのフレームカードは排出されない。 【海域一覧】 E-1 詳細 ・南西海域哨戒(消費GP300) ☆6 作戦A 南西海域の哨戒を実施する! 哨戒部隊、出撃せよ! E-1-A出撃制限:なし 作戦Aは道中に潜水艦が出現せず、軽巡ツ級elite旗艦や重巡リ級改flagship旗艦、軽母ヌ級改flagshipの艦隊が登場する 戦艦の出番こそないもののこの時点で火力の高さを感じさせられるが、駆逐ナ級後期型も目立つようになるので従来よりも攻略に時間を要する可能性もある。 主力艦隊旗艦は軽巡ホ級flagshipだが、2番艦以降はエリツや駆逐ナ級後期型eliteで固められており、近距離時での火力が高くなっている。 ホ級の場違い感よ ただ、消費GPが少なく最短2周で攻略が可能なので、攻略はしやすい。 作戦B 南西海域の哨戒を実施する!敵潜水艦群を 捕捉。対潜哨戒を実施せよ! E-1-B作戦出撃制限:軽巡1隻以上、駆逐艦2隻以上 作戦BはAとは違い、敵編成は潜水艦のみが出現する海域となっており 道中に潜水ソ級eliteを旗艦とした4~5隻編成の艦隊が4隊出現する。 軽母や水母を編成に加え、道中2~3艦隊を狩れば2周で突破できる海域なので、航空攻撃で事前に出鼻をくじけば早期に決着を付けることも可能。速度を我慢できるなら伊勢型改二の5スロに対潜機体を満載するのもアリ。 主力艦隊旗艦は潜水ヨ級flagshipで、増援難易度の場合は6隻編成となるため時間がかかることもあるが、戦い方に変わりはないので 対潜戦闘に慣れていれば難しくはない海域となっている。周回ついでに新艦娘のレベリングも十分可能。 なおE-1のドロップテーブルはE-1-Aに大淀、香取、鹿島、明石、伊401といったレア枠が採用され E-1-Bはそれら艦娘が出ない代わりに、照月、初月、速吸と邂逅する機会がある。 報酬は12.7cm連装砲A型×2、家具コイン200、特注家具職人。周回クリア報酬で家具コイン100 E-2 詳細 ・発令!船団護衛作戦(消費GP400) ☆8 船団護衛作戦が発令された!戦略重要 拠点へ向かう輸送船団を護衛せよ! E-2-A出撃制限:駆逐艦2隻以上 E-2-B出撃制限:軽巡1隻以上、駆逐艦2隻以上 TP値:570 作戦A 道中は軽巡へ級flagshipや駆逐ハ級flagshipでTP値を稼ぐことも出来るが、中には空母ヲ級lagshipや戦艦ル級flagshipなど輸送作戦には厳しい艦も含まれている。 理論上は初期TP値80以上に調整し、道中全滅、海上のドラム缶全回収とした場合は2周で突破が可能だが、残り時間との戦いも念頭に置かなければならない。 主力艦隊旗艦は揚陸地点からおよそ8時の方向に出現する潜水ソ級elite。増援の場合はまた6隻編成の潜水艦隊が相手となる。 道中艦隊への火力と主力艦隊への対潜の両立といった点から、伊勢型改二を編成すれば比較的楽に突破することが可能となっているが 1戦闘当たりの航空攻撃の手数も考えると、駆逐艦や軽巡の対潜装備も要調整。 ドロップテーブルに採用されている艦娘は吹雪型、雪風、初月、千代田など。 作戦B 道中は潜水ソ級の潜水艦隊2隊に、フラル旗艦、輸送ワ級flagship旗艦の編成が待ち構えており 一見TP値が稼ぎやすいように見えるが、時間がかかる対潜戦闘に高耐久な輸送艦、ル級旗艦編成を考えると作戦Aより足止めの要素が強い。 ではこの編成を突破した先に待ち構える編成はというと… 主力:水母棲姫(耐久680、先制雷撃あり)、空母ヲ級改flagship×2(装甲ゲージあり)、軽巡ヘ級flagship、駆逐ロ級後期型elite×2 随伴:空母ヲ級改flagship(装甲ゲージあり)、空母ヲ級flagship、重巡リ級flagship、軽巡ヘ級flagship、駆逐ロ級後期型×2 編成だけなら過去のイベント海域でもありがちな面子だが、問題はこの海域が輸送作戦という事…。 普通に戦うだけでも高難易度であり、上記編成に対して輸送作戦を考慮した装備と編成で挑むことになる…という苦行が待ち構えている。 輸送作戦ではS勝利を取らなければ出撃中に稼いできたTP値は削られてしまい、そういった点でも急激な難易度の上昇を感じさせられるが 勝てるのであればともかく、選ぶとすれば残りTP値が少ない時に止めを刺す意味合いで出撃すれば、装備枠にも余裕ができるかも知れない。 安定した突破を実現したい場合は作戦Aを選択することが定石となるが、作戦Bのドロップテーブルは 浜風や島風、天津風、秋津洲などが採用されており、彼女たちのフレームカードを狙う場合は本作戦の選択が必須となる。 報酬は12cm単装砲改二x2、戦略ポイント500 周回クリア報酬で戦略ポイント200 E-3 詳細 ・春風船団を護衛せよ!(消費GP450) ☆10 泊地あり 出撃制限(両作戦共通):軽空母1隻以上、軽巡1隻以上、駆逐艦1隻以上 作戦A 敵飛行場より敵機が発進している模様。 敵基地を撃滅し春風船団を護り抜け! 作戦Aの道中は潜水艦が出現せず、軽巡ツ級elite旗艦、戦艦ル級elite旗艦、空母ヲ級elite旗艦、空母ヲ級flagship旗艦の艦隊が出現するが 全ての艦隊の駆逐艦枠に対し、駆逐ナ級後期型や駆逐ナ級後期型eliteが採用されている。 ナ級後期型はアーケードでも例にもれず装甲と火力、耐久がツ級並み、雷撃は100を超える安定の艦種詐欺艦だが、近距離サークルに入らなければ砲撃される心配はない。 そして作戦内容にも記載の通り、主力艦隊旗艦は飛行場姫。 主力:飛行場姫(耐久630)、護衛要塞(耐久166)×5 随伴:駆逐棲姫(耐久370)、軽巡ツ級elite、駆逐ナ級後期型elite×4 編成はこのように飛行場姫は代わり映えしないものの、随伴艦はヲ級でもル級でもなく、イベント常連の駆逐棲姫が随伴艦隊へ参戦する。 彼女は過去の例で行くと制空を取り、特効駆逐などに水上電探を装備させて命中率を底上げする戦法などが取られていたが、問題は「陸上型敵艦の随伴」に参戦しているという点。 味方編成は必然的に対空CI要因、そして三式弾やロケランなどの対地装備で固めた艦娘が必須となり、電探を装備する枠が確保し辛く また僚艦のナ級後期型もニ級ほど簡単に沈まないばかりか、駆逐棲姫の雷撃カットインの対象にもなりえるため、飛行場姫の戦闘に慣れていても雷撃で大破する可能性が高い。 その結果、飛行場の攻撃を避けても、あるいは彼女に勝ったと思ったらメスガキ艦にわからせられていたアケ提督もしばしば…。 火力要因としては回避を優先する場合はダズル3積みの金剛型改二2隻、道中の潜水艦対策も兼ねたい場合は伊勢型改二、資材と回避に自信がある場合は大和&武蔵が 対空CI要因には21年末に実装され、CI発動率と機銃CIによる撃墜率がブチ壊れている摩耶改二などが候補に挙がる。 ますます秋月型の立つ瀬が無くなるとか言うな 後述する作戦Bと違って装甲ゲージ持ちはいないので特効装備さえ完備していれば勝てなくもないが、海域の選択はお好みで。 作戦B 台湾方面への船団護衛を実施、敵機動部隊を 撃滅し、航路の安全を確保せよ! 作戦Aとは違い道中には潜水ヨ級flagship旗艦の潜水艦隊が2隊、後は駆逐ナ級後期型eliteが含まれたツ級やヲ級が旗艦の艦隊が出現するのだが 作戦Bのみ敵編成に駆逐ナ級後期型flagshipも含まれるようになる。当然eliteより高性能で、火力は91、雷装123…という近づくことも憚られる相手。 道中の敵潜水艦隊は、旗艦を駆逐艦にして作戦開始後全速力で上にある小島上部分まで進むようにすれば戦わなくて済む。 主力艦隊旗艦は空母棲鬼。対地装備がほぼ必須といった制約はないものの、編成は 主力:空母棲鬼(耐久470、金色装甲ゲージあり)、空母ヲ級改flagship×2(装甲ゲージあり)、重巡ネ級elite、駆逐ナ級後期型flagship×2 随伴:駆逐棲姫(耐久440)、軽巡ツ級elite、駆逐ナ級後期型flagship×4 と、作戦Aに負けず劣らずの高難易度を誇っている。 旗艦は中破にさせてしまえば攻撃不可能となるが、装甲ゲージ持ちが3隻も混ざっていることもありダメージの累積には時間を要する。 その上、この海域の空母棲鬼は戦力ゲージ半分以下の際にダメージを与えると 主力:空母棲姫(耐久540、金色装甲ゲージあり)、空母ヲ級改flagship×2(装甲ゲージあり)、重巡ネ級elite、駆逐ナ級後期型flagship×2 彼女と入れ替わる形で空母棲姫が海域を走る艤装に対して空中から出現して搭乗し、編成が差し変わるばかりか僚艦ごと完全回復する…という インチキ効果 を発動する。 当然戦闘終了寸前であっても、一から上記の編成を相手にしなければならなくなる。 空母棲鬼/姫の航空サークルは回避が極めて困難に思われがちだが、艦隊にサークルが接近したら船速を一杯ではなく5速程度で待機し その後、ある程度サークルが侵食した時点で一杯にして引き離す…という戦法で航空サークルの回避が可能となるため、慣れていれば航空を受ける可能性も低くなるかもしれない。 随伴艦隊は作戦Aと同様に駆逐棲姫が参戦し、対陸上型の戦闘ほど行動可能な範囲が狭くないため同艦隊から離れることも可能だが それでも雷撃サークルの対象になる可能性も捨てきれず、何よりしれっと駆逐ナ級後期型flagshipが編成に含まれているので、そういった点にも難易度の高さが際立つ。 相変わらずの高回避力で全艦一斉射撃すらカスダメにしてくることもあり、駆逐棲姫撃破は考えないほうがいい。 味方編成に関しては道中対潜戦闘も兼ねて伊勢型改二、雷撃のダメージに期待したい場合は特効艦である島風を駆逐艦枠に 軽巡には大淀改や、夜戦火力の高い神通改二などが候補として挙げられる。 また、高錬度の伊勢型改二の艦爆は装甲持ちの敵に対して高い効果を期待できる。道中で敵潜水艦隊をやり過ごせるならこちらを採用するのもあり。 ドロップテーブルに関しては作戦Aだと熊野、作戦Bだと高雄型…といった差異があるが 作戦Bのみようやく龍鳳に改装できる大鯨と邂逅可能となっている。余裕があれば狙ってみよう。 報酬は甲標的丙型、家具コイン200、戦略ポイント500、戦果2000 甲標的丙型は今回が初登場の装備となる。 掃討戦 詳細 ・春風船団を護衛せよ!(消費GP200) ☆10 残存する敵潜水艦を掃討し、 船団護衛作戦を完遂せよ! 出撃制限:駆逐艦1隻以上 恒例のチャンスタイム。編成はその時点での難易度で編成が決まり、増援アリの場合は 潜水ソ級elite×2、潜水ヨ級×2、潜水カ級flagship×2 と、掃討戦では初となる潜水艦隊が相手となり、戦闘終了後は神風か春風/同改が確定で邂逅する。 追記・修正はE-3-AorBを初見でS勝利出来た方がお願いします。 △メニュー 項目変更 この項目が面白かったなら……\ポチッと/ -アニヲタWiki- ▷ コメント欄 [部分編集] 名前 コメント
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559 名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:2014/02/14(金) 00 23 24.10 ID 6WvIPlp3 ────愛している それは一方的な告白だった。 告白というよりは命令と言った方が良かったか。 いや、むしろ脅迫であると言われても否定などできはしなかった。 提督「すまない。お前が断れない立場だと知っていながら・・・・」 提督「だが、私はお前が欲しい・・・!もはやこの思いは抑えきれんのだ」 ??「ッ・・・・」 少女は逃げ出すこともできず、ただ俯いて微かに震えていた。 提督「翔鶴・・・。────上官命令だ。私のものとなれ。」 翔鶴「・・・・!」 今まで伏せていた顔を上げると、少女の涙を湛えた長い睫から しずくがキラキラと落ちる。 ズキリ、と。 胸の奥に鈍く重い痛みを感じる。 しかし、後に引くつもりなはい。 私はこれほどの、・・・発狂して死ぬのではないかというほどの情愛を かつて感じたことはなかった。 それほどに私はこの・・・孫に近い若い娘を愛してしまったのだ。 提督「・・・お前が、欲しいのだ、翔鶴。」 言葉を一つ一つゆっくりと思いを込めてまっすぐに伝える。 翔鶴「・・・・」 少女は胸元で震える手を握りしめる。 視線は低く、思いつめた表情のまま、ただ静かに話を聞く。 提督「一度だけでいい。私を許せないのなら憲兵に突き出すといい。」 提督「お前が私に死ねというのなら喜んで死のう。」 翔鶴「ッ・・・!?」 少女は初めて視線を目の前の男と合わせ、必至に頭を振る。 翔鶴「────わかり・・・ました。」 たっぷりと時間をかけ、少女は覚悟をきめる。 先ほどまで差し込んでいた夕暮れの陽も今はすでになく、 部屋は暗闇が支配している。 まるで少女の今後を暗示したかのように────。 彼女には断ることなどできないとわかっていた。 私を恨むことなどないともわかっていた。 彼女の信頼を利用し、立場を笠に着て、 卑怯で、卑劣な手法で、私は少女を手に入れた。 提督「・・・おいで、翔鶴。」 翔鶴「は・・・ぃ・・・」 消え入りそうな声で返事をすると、少女は男に歩み寄り、 スルスルと服を解いてゆく。 頬に手を添えると、すべすべとした肌とサラサラの髪の触り心地に ぞわりと背筋に刺激が走る。 翔鶴「んッ・・ふぁっ・・・ちゅっ・・・んふっ・・んん・・ふっ・・・ん・・」 優しく口を奪い、彼女のぷっくりとした唇を堪能し、 舌で彼女の口内に侵入しじっくりたっぷりと犯してゆく。 時折ピクピクと閉じた目のまつ毛を震わせ、快楽に抗っているようだ。 翔鶴「んんっ!?んふっ・・・・ちゅっ・・じゅるっ・・・ンーーッ!~~~ッ!」 私は徐々に激しく舌を絡ませ、舐(ねぶ)り、少女の唾液を飲み込み 自分の唾液を押し込んだ。 私にしがみついてビクビクと激しく痙攣して彼女は果てた。 少女の口から舌を引き抜くと、ツツーッと糸を引き、 散々舐(ねぶ)られた舌は快楽のあまりマヒしてしまったのか 口から舌を少し出したままヨダレを垂らす彼女の唾液は 窓から差し込む光で輝いていて官能的だった。 翔鶴「はぁ・・・はぁ・・」 私は彼女が落ち着くまで頭を撫でてやることにした。 翔鶴「んっ・・・」 激しいキスの余韻のせいか、撫でられることすらも快感のようで 彼女は太ももを摺り寄せて上気した顔でこちらを見上げてくる。 翔鶴「ちゅっ」 短いキスの後、彼女は私から少し距離を置き、 静かに覚悟を決めるかのごとく両手を前で組んで、 意を決して、 しかし何かに祈るかのように、私に囁いてきた。 翔鶴「私・・・も・・」 翔鶴「私も、お慕い申し上げています・・・提督」 驚きはしなかった。 私はそれすらも知っていたから。 私を見上げるあの熱いまなざしは、かつての妻と同じ目だった。 私を呼ぶ時の幸せそうな声色は、はにかんだ娘によく似ていた。 私が先に彼女を愛したのか。 はたまた彼女が私を愛したからその視線に、声に私が魅了されたのか。 未だ穢れを知らぬ少女の白く透き通った肌が 微かな月明かりに照らされ、幻想的に映し出されていた。 人の業か、はたまた願いか。 かつての軍艦を人として現世に顕現し受肉せしめる神の御業ともいえる奇跡。 艦娘たちには身寄りはない。 憐れみだったのか、はたまた自分の慰み者にしたかったのか、 私は翔鶴姉妹を自分の屋敷に住まわせ、家族ごっこのようなことをしている。 ごっこというのは、彼女たちはメイドとして住まわせているためだ。 メイド服を着て私の世話をする彼女たちは正確には家族ではないのかもしれない。 しかし、私にとってはかけがえのない娘となっていった。 そう、娘のはずだった・・・。 翔鶴が鎮守府に着任した当初、私は亡くした娘と同じくらいのこの少女を 戦場に送ることに激しく動揺した。 私は軍人で彼女もまた軍属。 詮無きこととはいえ、身を案じずにはいられなかった。 あまりにも眺めすぎたため、「提督…?あの、なんでしょう?」などと 逆に不振に思われたのか聞かれる始末だ。 鎮守府宿舎で寝泊まりするのが普通ではあるが 私は初めて大本営に特例措置を願い出ることとなる。 そう、翔鶴姉妹の身柄を引き受けたい・・・と。 当然そのまま嘆願するわけにもいかず、 苦肉の策として秘書官兼雑務として傍置きにすることとなった。 私は持てる力をフル動員して作戦を立案実行し、 また、彼女たちも私の期待に応えるように戦果をあげていく。 共に暮らすうちに私たちは本当の親子のようになっていくのは 自然な流れだろう。 いつからだろうか、そんな彼女の綺麗な銀髪を見るたびに 私は切なさを覚えるようになっていった。 チリチリと胸を焦がす想いに、私は次第に心が麻痺していったのだろう。 私の本当の娘も銀髪だった。 私の妻はドイツ人で、ドイツでも珍しい銀髪の娘だった。 私はまだ15・6の青年で、彼女は私より年上だった。 「だった」ばかりだが、もう彼女たちはいない。 当時の世界情勢は悪化の一途をたどり、ついに開戦を迎える。 富豪の家の御曹司だった私は父の裏工作により 戦争に行かずにすんでいたのだが戦況は悪化、 私の娘が翔鶴ほどの年齢になる頃にはついに赤紙がやってきてしまった。 私は来る日のために心身ともに訓練に明け暮れ、 こうして準備ができたのは他の者よりも恵まれていたと思う。 私は妻と子を残し一人戦地へと赴くこととなる。 「父さま、お国のために頑張ってきてください。」 普段気弱な娘だが、この時だけは毅然とした態度で送り出してくれる。 そして、これが最後に見た娘の姿となった。 私は終戦後も極寒の地で過酷な労働を強いられていた。 やっと帰国したときには、すでに妻と娘の姿はなく、 消息もつかめずにいた。 私の元に残ったのはこの土地と焼け落ちた屋敷くらいのものだった。 ほとんどの土地を売り、ようやく安定して暮らせるようになった頃、 雇っていた探偵が妻子の情報を持ってきた。 掻い摘むとこんな内容だった。 空襲にて屋敷は全焼、妻は娘をかばって死亡。 生き残った娘は私の家に古くから仕えていたメイドと共に疎開。 戦後まで生き残るも敵国の兵たちにメイドともども強姦され死亡。 強姦した兵は敵国の方により裁かれ、謹慎程度だった。 その兵の言い分は銀髪のいい女がいたので我慢できなかった。 敵国極秘資料より。 とあった。 その時私の心は死んだ。 この世界は狂っている。いや、私が狂っているのか。 そこからの記憶はあいまいだ。 死地を求め常に世界のどこかの戦場にいたことは確かだ。 そして私は祖国の鎮守府の噂を耳にすることとなる。 かつての英霊を鎮めし鎮守府より、魔の海域を開放する 解放戦線の噂だ。 そうして彼女と私は出会う。 まるで娘が生きて帰ってきたと錯覚するほどに生き写しだった。 そして今、私はかつての敵兵が私の娘にした極悪非道な屑の所業を 彼女に行おうとしているのだ。 私は確実に地獄に堕ちるだろう。 そこには妻も娘もいるはずもない。 だがひとつだけわかったことがある。 彼女を娘の代わりでも慰み者にしたいのでもない。 私は彼女を心の底から愛しているのだと。 563 名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:2014/02/14(金) 00 40 49.63 ID 6WvIPlp3 以上です。 翔鶴さんはおねショタ多くてすごく好きで楽しいんだけど、 たまには違うのも見たくて書いてみました。 この後翔鶴さんと初めての夜戦♪とかメイド姿でお口でご奉仕とか 瑞鶴に見られて「こんな歳の離れたお爺さんに翔鶴姉が・・・そんなっ!許せない!」って詰め寄られるとか、 翔鶴に告白した若いかっこいい青年を振って提督とイチャイチャするシーンとか もやもやしていた瑞鶴が、親と思っていた提督と姉が自分を置いてどこか遠くに行くような気がして それが戦争でかつて姉を亡くした時のように怖くて自分も一緒に連れてってと3P突入したり、 嫌々提督にご奉仕したり抱かれるうちにそれほど嫌悪感がなく、実は自分も提督が好きなことに気付いて 身も心も3人で堕ちるとこまで堕ちちゃうお話の予定でした。 綺麗な翔鶴さんと瑞鶴さんがすごい年の離れた老人に寝取られちゃう!もったいねぇ!くやしい!って言うのを書きたかった。 あれ・・・?純愛・・?ハッピーエンド・・? う・・・頭が・・・
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688 :舟屋の提督と吹雪 ◆OkhT76nerU:2015/01/08(木) 22 41 25 ID QBUoNXaw 人と寸分違わぬ形を持ち、人の言葉を理解し、人のように感情を持ちながら 人ではない兵器という存在。 人を遥かに凌駕する戦闘能力を持ちながら、その肌は滑らかで柔らかく 温かい血の通った肉体は人の女と何ら変わるところがない。 それなのに“彼女”たちが人として扱われないのは、謎に包まれたままの出自が 人類の敵である“深海棲艦”と同じであると未だ信じられているからかもしれない。 ◆ 艦娘で構成される艦隊の根拠地が鎮守府と呼ばれ、艦隊司令官が提督と呼ばれるのは 海軍の伝統にならったもので、この国には軍港並みの規模を誇る鎮守府が何か所かある。 だが我が国の長大な海岸線をくまなく守るためには到底足りず、主要な鎮守府の間隙を 埋めるべく中規模の拠点が各地に配置され、さらに敵襲の可能性が少ない僻地には 小規模で練度の低い艦隊が見張り番程度に配備されているのが現状である。 そして俺の指揮する艦隊、配備されたばかりの駆逐艦1隻でもそう呼ぶならだが、 放棄された漁港の古びた舟屋を本拠地としていた。 住めば都とはよくいったもので、海に直結した一階は艦娘の出入りに便利だし 司令部兼住居の二階窓はのどかな湾を一望にしながら釣りを楽しむことができ、 今日も窓から釣糸を垂らしながら訓練に勤しむ艦娘を眺めていた。 「しーれーいーかーん! 今日の晩ごはん、釣れましたかー」 「大声出すと魚が逃げるだろ。晩飯抜きになってもいいのか?」 「ごはん抜きで困るのは提督もですよ」 「俺が抜きなら吹雪も補給抜きな」 「もう、横暴だなぁ……倉庫に糧食あるじゃないですか」 「あれ旨くないんだよ。それよりお前さ、沖に出てマグロでも狩ってこい。 今日の訓練はそれで上がりにしていいから」 「マグロですね! 吹雪、了解です!」 「暗くなる前に帰ってこいよ……」 吹雪は舟屋の軒下ぎりぎりでターンを決めると、綺麗な弧を描いた航跡を伸ばしながら 外洋に向けて海面を駆けていく。 その後ろ姿を見送ってから何の気なしにヘッドセットをつけ釣竿に意識を戻す。 本来は艦娘とリンクする通信装置だが、鄙びた海ではこういう時しか使い道がない。 ≪司令官、マグロってこの前カイテンズシでごちそうになったあれですよね≫ そうだ。でもあんなのが泳いでいるわけじゃないからな ≪それくらい知っています。マグロって黒くて大きいおさかなですよね?≫ そうだ。食えれば別にマグロでなくてもいいけどな。あと武装は使うなよ 吹雪の武装で魚が捕れるかどうか以前に、マグロなんぞがここらの海にいるわけない。 索敵兼航走訓練といえば聞こえがいいが、陸で遊ばせるよりましという程度のことだ。 週末でもあるし、提督手作りのカレーライスで日頃の苦労をねぎらってやろうかと 思いかけたとき、吹雪から交信が入る。 689 :舟屋の提督と吹雪 ◆OkhT76nerU:2015/01/08(木) 22 43 14 ID QBUoNXaw 《目標発見、方位1-8-5》 何だって? 繰り返せ吹雪、目標って何だ? 《……前方……メートル……黒く…………大きい!》 どうした吹雪、途切れて聞こえない! 一体何を見つけた、繰り返せ! 突然混じりだしたノイズが邪魔するが、緊迫した口調から事態の急だけは伝わってくる。 もしかしたらという予感は一番嫌な方向に的中した。 《……棲艦、…く………イ級!》 いかん吹雪、交戦せず回頭しろ、繰り返す、戦わず逃げろ! 《……ぅかい、……いっけ…………!》 馬鹿、違う、戦うんじゃない、戻れ吹雪! 演習すら参加したことがない吹雪にいきなりの実戦は荷が重すぎる。 それが撤退命令を下した理由だが、ノイズの向こうで砲撃が始まってしまえば あとはもう祈るしかなかった。ここにはまだ艦娘の視界をモニターできる装置は 配備されておらず、交信が遮られれば戦況を把握する手段は一切ない。 永遠にも思えた時間(実際には5分にも満たない時間だったが)のあと 突然ノイズが消えヘッドセットからクリアになった吹雪の声が飛び込んできた。 《……ハァ、ハァ……敵、イ級駆逐艦一隻撃沈……》 吹雪、無事なんだな? 《は、はい……司令官。わ、わたしやりました!》 双眼鏡に浮かんだ艦影にも損傷を示す黒煙は写っていない。 それを見届けると俺は一階に降りて吹雪の帰投を待った。 戻ってきた吹雪に手を広げてみせると、まっすぐ懐に飛び込んできた彼女を しっかり抱き留めた。 「し、司令官………濡れちゃいますよ」 「構わん、それより報告は」 「第一艦隊、吹雪、無事帰投しました……」 「ご苦労。いきなりの実戦で敵艦撃沈、見事だったな」 「えへへ……少し怖かったけど頑張りました」 強がってみせた吹雪の小さな体にはまだ震えが残っており、緊張が緩んだのか 腕の中でぐったり力が抜けると気を失っていた。 修復ドックに横たえ損害具合を調べてみるが、幸い肉体に及ぶダメージはなさそうで スカートの端が焦げて綻んでいるのは至近弾の爆風のせいだろう。 これなら修復にもそう時間はかからないはずだ。 俺は吹雪を起こさないよう静かに修復ドックのふたを閉じると台所に向った。 690 :舟屋の提督と吹雪 ◆OkhT76nerU:2015/01/08(木) 22 43 58 ID QBUoNXaw 「司令官、この匂いはカレーですね!」 「起きたか吹雪。具合はどうだ、どこか異常はないか?」 「はい、なんともありません」 「まあなんだ、初戦果の祝いにはしょぼいけど勘弁してくれ」 「そ、そんなこと……戦果は司令官のおかげです」 「いや、吹雪はよく頑張ったよ。とりあえず座って食え」 元気を取り戻した吹雪は甘口にしたカレーをふーふーさまして食べながら、 テーブルに箸置きを並べて戦況の説明をしてくれた。 艦隊からはぐれたのか、こちらの勢力圏とは知らず呑気に遊弋していた敵艦と それをマグロと誤認して手捕りにしようと追いかけ始めた吹雪。 先制こそ敵に許したものの、正確さを欠く砲撃をぎりぎりで回避して肉薄して反撃、 初弾を命中させ中破に追い込むと、逃げ始めた敵にとどめの雷撃を放って見事撃沈、 ということらしい。 笑顔で報告をしめくくった吹雪だが、かすかな表情の変化と手の震えを見てしまえば 彼女たち艦娘を人ではない兵器と割り切ることは俺にはできそうになかった。 就寝時間になっても居間でぐずぐずしている吹雪を見て本日最後の命令を出した。 「あ、あの……本当にお邪魔していいのですか?」 「遠慮するなって。それとも吹雪は嫌か?」 「そそ、そんなことありません!」 彼女はぶんぶん首を振ると、自室から持ってきた枕を抱きしめ毛布に入ってくる。 遠慮してかベッドの端に横たわった吹雪を引き寄せ、小さな背中にそっと手を当てる。 その柔らかく温かい感触、そしてほんのり甘酸っぱい体臭は女の子そのもので、 乾いた髪から漂う潮の香りにはどこか懐かしい感じすら覚える。 「……司令官の手、あたたかいのですね」 「今日は怖かったろ、吹雪」 「え、えへへ……そ、そうでもないですよ」 「無理しなくていいんだからな」 「じゃあ、怖いときは……また一緒に寝てくれますか?」 真剣な目で俺を見つめるその頬を出来心でつついてやると、ぷくっと膨れながら もぞもぞと胸元に潜り込んでくる吹雪。 その背中をあやすように撫でているうち、眠くなったのか瞼がとろりと落ちていく。 吹雪が完全に眠ったのを確認したのち、その頬にキスをしてしまったのは あくまで親愛と賞賛のためであって、決して疾しい気持ちからではない。 だから回数が少々多かったのは……大目に見てもらいたい。 691 :舟屋の提督と吹雪 ◆OkhT76nerU:2015/01/08(木) 22 44 40 ID QBUoNXaw しばらくは外洋に出さず湾内で訓練に明け暮れていた吹雪。 その彼女と同じ寝台で眠るのが習慣となって続いているのは、寒い折お互いを 温めあうという目的もあったが、そういう状況に慣れてしまえば吹雪が艦娘という 兵器であることを忘れ、一人の少女として見てしまいそうになっている。 明るく屈託のない吹雪の笑顔のおかげで邪な感情は抑えられてはいるが ほとんどの時間、吹雪と二人きりだという状況が徐々に理性を蝕みつつある。 あの夜以来、吹雪に触れるのは背中か頭をなでるだけに止めていて 頬や唇には一切手を出さないよう自分を戒めていたが 中途半端な禁則がかえって自分を追い込んでいったのかもしれない。 ふと目覚めてしまった夜中。 無防備な寝顔の吹雪、その半開きの唇からこぼれた涎の筋を眺めているうち 気が付けば俺は吹雪に唇を重ね合わせていた。 穏やかな寝息がぴたりと止まって数秒後、吹雪のまぶたが開いて俺を見て。 多分それは笑ってみせたのだと思う。 そのまま何も言わずに瞼を閉じた吹雪の目尻が下がっていたのをいいことに 俺は吹雪の背中をぎゅっと抱きしめ、重ねたままの唇をそっと舌でなぞってみる。 吹雪がもらした微かな吐息。 一時だけ乱れた吹雪の呼吸が元通りになる頃、ようやく俺達は唇を離した。 目を閉じたままの吹雪が眠ったわけでないのはバレバレだったが、あえて言葉はかけず 背中をさすってからおやすみの代わりに頬にキスをしてから瞼を閉じた。 これが気に入ったら……\(`・ω・´)ゞビシッ!! と/
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『長門と朝寝』 暁の女神が紫の帳を開けた。 基地内の居住区にも、金の陽は差し込んでくる。 目を閉じていても入って来て、まどろんでいる者も現実に引き戻してしまうほどだ。 提督は、目醒めたままベッドに横たわり、今日の業務内容に思いを巡らせていた。 深海棲艦との戦いのため、資源は本部から全艦隊へ供給されている。 だが、一日や一週間ごとに本部から示される任務をこなした艦隊には、優先的に戦略資源が配給されるのだ。 目を閉じたまま、提督は眉間に皺を寄せた。 ……腹時計が間違っていないとすると、これは…… すると、親愛に満ちた囁きがすぐ横から響いた。 「おはよう、提督」 「……おはよう、長門」 提督は、渋面のまま目を開けた。そして自分の顔を楽しそうに見ているルビー色の瞳に目を向けた。 微笑を浮かべた秘書艦は、彼の枕の横に頬杖をついて彼を見下ろしている。 彼女はただの女の姿になって、提督と同じようにベッドの中に寝転んでいた。 外された艤装はベッドの横に置かれ、用済みという言葉を体現するようだ。 横目にそれを捉えつつ、提督は体を起こした。 頭を掻きながら壁の時計に目をやると、機巧は彼の予想と違わない時刻を示している。 「長門」 「何だろう、提督?」 「予定していた起床時刻を過ぎている。どういうことだ?」 「あなたの寝顔を見ていた」 長門はまったく悪びれずに答えた。 司令官の顔から視線を離さないまま、彼女は朝顔のように顔をほころばせた。 「いつもの顔も悪くないが、こちらも子供のようで可愛らしいものだな」 提督は秘書艦に懐疑的な目を向けた。 長門は相変わらず彼を見つめ返して微笑している。 「ふむ」 提督は頷くと、彼女の桜色の頬に手をやった。長門は満面の笑みのまま目を閉じた。 期待に満ちた彼女の顔に体を傾けた提督は、自然な動作で唇を重ねる。 しばらく感触を味わった後、彼が顔を離しても、長門は睫毛を伏せて余韻に浸っていた。 頬を撫でられ、長門は猫のような声で鳴いた。 普段の武人然とした姿とはまた違った様子に、提督も唇の端を曲げた。 「たしかに、朝に見るお前もかわいい」 「ふふ」 長門は目を開けると、紅玉色の瞳に咎める色をこめて提督を見上げた。 「それにしても提督、あなたはひどい人だ」 「いったい何のことだ?」 頬を撫でる手を捕らえ、長門は優しく叱るような口調で言った。 「最近は演習ばかりで、私に前線をなかなか任せてくれない。まるで陸奥ではないか。 それに、ケッコンカッコカリが実装されるというのに、私より先に北上が最高レベルへ到達しそうだ」 「ああ。あれか。でも実際どんなもんかはわからんぞ」 長門の頬を撫でまわしながら、提督は眉を吊り上げた。 「北上さんがお前より先にレベル99になりそうなのは、演習にも前線にも連れ出してるからだ。 戦艦が魚雷と甲標的を詰めれば違ってたかもな」 「むう」 「つうか、そうだ。朝の演習。朝くらいしか午前の分の演習の時間はねえんだぞ」 提督は時計へ視線を戻した。 司令部から提示される任務の中には、一日に複数回の演習を行うというものも含まれている。 この任務を完全に消化するには、午後三時、演習相手の組換えが行われるまで、演習を五回行う必要があった。 長門は唇を三日月の形に曲げた。 まだ気づかない彼に身をすり寄せる。 「それは失礼した……」 布団の中で彼に密着すると、長門は提督の二の腕を胸元に抱きしめた。 見返す彼の前で、双丘が柔らかく二の腕を包み込む。 提督が静かに目を向けると、長門は凛然たる美貌に妖花の笑みを浮かべた。 手先を布団の中に差し入れると、提督の下腹部に手を這わせる。 朝の生理現象と、長門に触れられたおかげで、提督の男の部分には血が集まり始めている。 硬度を増す提督を手中に弄びながら、長門は熱のこもった声で囁いた。 「あなたの罰を受けよう」 言いながら、長門の唇の中で、ピンク色の舌が毒虫のように蠢いた。 すでに熱をもって欲望の捌け口を探していた男根は、それを見てますます充血した。 鼻腔に、かすかに欲情した牡の臭いが入り込んでくる。 長門に握られた部分を布団の上から指さし、提督は言った。 「じゃ、こいつを何とかしてくれ。美人の秘書艦は目に毒だ」 「了解した」 布団をずらし、長門は彼の下半身を外気に晒した。 寝衣の隆起した部分の上に体を動かすと、充血して十分に勃起した男根を取り出す。 天を衝いて反り返った男根を見て微笑すると、長門は恋人に愉快そうな目を向けた。 「こちらも、可愛らしいものだ」 「お前ほどじゃない」 言いながら提督は、スカートをめくり上げ、完璧な桃のような長門の尻を撫で始めた。 下着をずらしてしまった後、決して長門の陰には触れないまま、その感触を味わう。 真っ白な肉に指を埋め、柔らかく跳ね返す弾力を楽しむ。 長門は笑声を零した。 「ふふ……ん」 目を閉じ、長門はすべすべした亀頭へ愛情を込めて口づけた。 舌を這わせ、鎌首をもたげた先端にすっかり唾液をまぶすと、脈打つ竿を口の中へ迎え入れる。 髪をかき上げて、長門は奉仕を始めた。 自分の口を犯している肉塊に舌を絡めながら、歯を当てないよう頭を上下させる。 髪にやっていない方の手は、自然に自分の胸を弄んでいた。 服の合間から差し入れて、素肌の乳房を弄ぶ。 柔らかい胸の中で、頂は熱をもって服を押し上げている。 「はは、前見てみろ、長門」 「う……?」 愉快そうな声に目を開けると、目を疑うほどの淫らな光景が長門の視界に飛び込んできた。 寝台の上に横になった提督。 髪の長い女が彼の上に四つん這いになり、彼の眼前に尻を突き上げている。 勃起した陰茎を口に咥えたまま、女は乳房をみずから揉みしだいていた。 彼女は頬を発情に上気させ、欲情に潤んだ真紅の目でこちらを見ている。 鏡台に映った自分の姿に、長門はもう赤くなっていた顔をさらに赤くした。 「あ、これは……」 「お前たちの化粧直し用だったのが、こんな役に立つのは予想外だった」 唇で淫していた男根から、長門が思わず口を離してしまうと、ざらつく舌が彼女の裂け目をなぞった。 「ひあああっ」 鏡に映った女は男の性器にすがりつくようにして崩れ落ちた。 長門の悲鳴を楽しみながら、提督は長門の陰唇を何重にも嘗めた。 逃げ出さないよう長門の尻をしっかり捕まえて、熱く潤い始めた陰に舌を差し入れる。 長門の尻に、提督と長門の涎が垂れ流れて汚した。 長門が目を上げた先では、突き上げた尻を男に舐めまわされながら、彼の股間に顔を埋めるような恰好をしている女が、涙目で悶えていた。 喘ぎ声を出しながら、彼女はあさましく尻を振り、膨れ上がった醜悪な男根へ愛しげに頬をすり寄せている。 「あ、侮るなよ、提督」 唇を引き結んで、後ろから自分を弄んでいる男に宣言すると、長門は鏡の自分を睨みながら、反り返った男根を再び口に含んだ。 舌を絡めて、先程よりも早く頭を動かす。唾液が溢れて、提督の股間を濡らした。 先走った雫の味がしたと思うと、長門の唇に挟まれた亀頭が膨れ上がり、長門の口へ提督は熱い体液を吐き出していた。 知らず、腰を無意識に期待して動かしながら、噴き出した精液を舌で受け止める。 咽喉に飛沫があたらないよう舌を操りながら、長門は自分が男の体液を口に注がれている様子を見届けていた。 長門の口は粘つく体液で満たされた。 「ん、う……」 尿道に残ったものも吸い取ると、長門は上を向いて、自分の口へ吐き出された液を飲み下していった。 一度、二度と、長門の咽喉を青臭い粘液が嚥下されていく。 鼻を衝く臭気に、長門は陶然と胸を撫でた。 その胸を守っていた服が外され、提督と長門の間に落ちる。 提督の体の上に膝を折って座る形になっていた長門が体をひねると、提督は上半身も裸になっていた。 長門の足の間では、提督が力を取り戻して長門の体を押し上げている。 「……ふふ、まだおさまりそうもないな、提督?」 長門は微笑し、男根を柔らかく包んでしごいた。 長門の方も、提督の上に乗った尻は熱く燃えて、雄を求めている。 提督は取り払った長門の服と自分の寝衣をベッドから放り投げると、長門と体勢を入れ替わるようにした。 彼は裸身の長門をベッドに押し付けた。 「もう一つ罰を与える」 「存分に罰してくれ」 長門は微笑した。 秘書艦へ自分の隆起した股を押し当て、提督は長門へと侵入した。 白く濁った涎を垂れ流し、熱い肉の襞が歓喜に満ちて男の体を受け止めた。 「結局、演習する時間がなくなっちまった……」 乱れたベッドに横たわったまま、提督が嘆息した。 彼に腕を絡みつかせた長門は、猫のように提督の首筋に鼻梁をこすりつけた。 「愛しているぞ」 「……ああ、俺も愛してるよ」 空に日は昇り、ラバウル基地を照らしている。 das Ende/koniec/конец/おわり 446 :スターリン:2014/02/10(月) 20 01 11.42 ID Dgaxzjb+ 午前中に演習できなかったのはいちゃついてたせいだと補完してます あ、この長門は提督を造物主とかお父様とか呼んでない設定で スターリンってのはエロパロ板に落とすときいつも使う名前ですが 保管庫見てみたらシリーズ名扱いされてて笑えました いえ、面白かったので是非そのままでお願いします タイトル名を赤くしていただいた同志 ありがとうございました いかにもヤンデレっぽくて僥倖でした